• テキストサイズ

最愛 【黒子のバスケ】

第18章 劣等感


「ママね、ちゃんと検診受けてなかったの。パパと結婚して子供が欲しいって思った時それをすごく後悔した。生理痛が酷くても鎮痛剤で誤魔化して病院には行かなかった。…検査が嫌だったから。だけどね、一人目を流産した時にドクターに言われたのよ。“子宮内膜症です”って。治療をしながら1年半後に二人目を授かったけど産んであげられなかったわ」


ママが流産をしてたってことは手術前におばあちゃんから聞いて知ってたけど、細かいことは今ママが言う独り言で初めて知った

あたしはすっごく検診は嫌だったけど、LAにいたころからママが無理矢理にでも受けさせるし、日本にいてもママが電話までしてきて受けるように言われてちゃんと受けたのか結果をいつも聞かれてた。

本当に勘弁してって思ってたけどママは自分の経験で言ってくれてたんだ…

幸いあたしはいつも問題なかったし生理前に怠くて眠いって程度だった。

「ママはどうしてもパパの子供が欲しかったの。自分が検査をきちんと受けてさえいればみさきは一人っ子ってことはなかった。きちんと検査を受けていれば出産の時大量出血なんてしなかった。子供は3人欲しいねってパパとずっと話しててそうなれるって何の疑いもなく信じてた。全て自分の軽率な判断が招いた結果たっだけどすごく後悔したの。だからみさきがピルを飲むことで検診を受ける頻度が増えるって聞いて…ホッとしてる」


最後は少しだけ言いにくそうにママがそう言った。

きっとママはあたしの気持ちをちゃんとわかってくれててそれでも検査を受けてほしいんだってちゃんと理解できる

「みさきが検査が嫌いで怖いってことを分かってても、将来子供を望んだ時にママと同じ思いをしなくていいならそっちの方がいいって思っちゃうのよ。好きな人と結婚して子供を欲しいと思った時苦しい思いをして欲しくないの」


きっとあたしが恋愛をしてなかったらこんなことを話してくれなかったかもしれない。

だけど、漠然とだけどいつか子供が欲しいって気持ちはないわけじゃない。


「ママが二人目を欲しいって言ったらパパと大喧嘩になった。二人目を欲しがるなら離婚だって…みさきにはそんな思いしてほしくないのよ」


一人っ子が嫌だったことはない。
でも妹弟が欲しいって思ったことは確かに何度もあった。
大我がいたから寂しくはなかったけど妹弟ってものを知りたい時期はあった
/ 1719ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp