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最愛 【黒子のバスケ】

第6章 take off


プレゼントを決める二人を横目にどうしていいか分からず、目的もなく店内をうろうろしていると鈴のような声が響いた。

「プレゼントですか?」

ちゃんと商品も見ていなかったせいで、メンズコーナーに入り込んでたあたしに優しそうな店員さんが声をかけてくれた


「いえっ…その…違っ「プレゼントです!」

咄嗟に否定したあたしを遮って、笑顔を張り付けたさつきと美緒に両脇を固められて逃げ場は完全に失った。


「どんなものをお探しですか?」

「えっと…何も考えてなくて…プレゼントとかしたことなくて分かんないんです」

言ってて恥ずかしい。
何も考えてないとかプレゼントしたことないとか…
何しに来たのかって感じだよね…

「うふふ…お客様のようにかわいい方の初めてをいただける男性がどんな方なのか気になります」

お世辞だって分かってても女の人に可愛いって言ってもらえると、メイクとか髪とかちゃんとしてきてよかったなって思える。


「…あの…サイズとかは分かんなくて…サイズ関係ないもので何かありますか?」

これは多分丸投げっていうんだよね…
でも本当に分からない


店員さんならたくさんのお客さんを見てるだろうし、何かアドバイスをもらえるかもしれない。


「お仕事で名刺とかお使いになるようでしたら、こちらとか…」

「たぶん名刺はないです。オフィス系じゃないので…」

「それでしたら、サングラスはいかがですか?先程入荷したての特別なものがございますよ」


まさかNBA選手ですとは言えなくて言葉を濁すと、即座に違うものを提案してくれた。

「見せていただけますか?」

「もちろんです。少々お待ちくださいね」

そう言って、奥から黒のサングラスをトレーに載せて持ってきてくれた。

「こちらは日本限定のお品で、限定10本しか作られていないので、特別な方にお送りになるには記念になりますよ。こちらの店舗ではこの1点のみ入荷しております」



このサングラス、すごく似合いそう。
空港でもしてたし、多分サングラスなら使ってもらえるかな?


サングラスの似合わない人もいるけど、青峰君の骨格は完全に似合う骨格だったし、もし使わなかったとしても邪魔にはならないよね…?
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