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最愛 【黒子のバスケ】

第5章 色褪せない想い


大我のバカ。絶対許さないからね

怒ってるんだからって視線を送るとまた笑い出した

絶対いつか仕返しするから……


空港には順調に到着できたけど駐車場が混んでいる。
多分夏休みの出国ラッシュらしきものだと思うけど駐車場になかなか入れない。

お昼を空港で食べるつもりで早めに来てはいたから、フライトには全然問題ないけどお昼は食べれないかも


「やべーな」

「そうだな」

嫌そうな顔をした青峰さんと同意した大我


「どうしたの?」

「一昨年の帰国の時に、スケジュールを予測して待ち構えていたファンとマスコミが殺到してちょっとしたパニックが起きたんだよ」

あ、そっか、この二人有名なんだ。

忘れてた


それでも今更引き返す訳にもいかず、車を止めると帽子とサングラスでできるだけ顔を隠して空港内に入った。

空港内でマスクを調達して完全に不審者だけど、それよりもばれて騒ぎになるのは避けたい。

でっかい二人の不審者と小さい普通のあたし

すれ違う人にちらちら見られてばれてるんじゃないかとハラハラしたけど、意外にも早く駐車できたことで時間があったから、人目に付かないようにカフェで大人しくすることにした。

「ごめん。二人とも有名なのすっかり忘れてた」

「いや、俺らも今出国ラッシュなのすっかり忘れてたわ」

「なんか悪いことしてるみたい」

奥の角席にしてもらったけど、話すのも自然と小声になって警戒するあまりキョロキョロしてしまう。

「お前なんかリスっぽいな」

「え?そんなこと初めていわれました」

「そんな警戒しなくても見つかったらそれはそん時だろ。悪いことしてるわけじゃねーしな」

あ、そっか。別に悪いことしてないじゃん。

小声もきょろきょろするのもやめて普通にしてたけど、次に入ってきたお客さんにあっという間にバレた

「あっ!あれ、NBAの二人!!」

「ほんとだ!本物超かっこいい!ラッキーすぎ‼」

「サイン欲しい!!」

「くれるかなー?でも欲しい!」


「え…てか、あの小さい人なに?まさか彼女?」

「それはないでしょー‼だって子供じゃん。妹とか関係者とかなんじゃない?あれが彼女って…ないない」

「確かに。あれでOKならうちらも可能性あるね」

コドモじゃないし“あれ”って…

そのあとも彼女たちのおしゃべりは止まらずボロクソに言ってもらった
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