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最愛 【黒子のバスケ】

第5章 色褪せない想い


「あーやっと静かになった」
青峰さんが苦笑いしながらため息をつくのがルームミラーで見えた

「何二ヤケてんだ?」

「え、ニヤケてないよ。青峰さんがお母さんと似てなくて驚いたの。最初お姉さんかと思った」

「確かに似てねーな。こないだシャワー借りたとき俺も初めて会ったけど似てねーと思ったわ」

「俺は親父似なんだよ。お姉さんなわけねぇだろ。いくつだと思ってんだよ」

あたしがお姉さんかと思ったと言ったことが相当おかしかったらしく、眉間にしわを寄せてるのに笑ってる。

「でも優しそうで、きっと誰よりも青峰さんを応援してるんだと思います。」

「まぁ感謝はしてるけどな」

青峰さんは口ではちょっと乱暴なこと言っても、心の中ではきちんと感謝して行動で示してて、青峰さんのそういうところがすごく好き。



「あ、そーいやみさきが、黄瀬と写真撮られて週刊誌出るんだぜ」


「は⁇」


笑いを堪えた大我の声に青峰さんの視線が鋭くなって、ミラー越しにこっちを見てる青峰さんとばっちり目が合った。

ちょっと…
怖いんですけど…



大我は他人事だと思って面白がって‼
隣の大我を睨みつけると意地悪そうに笑ってる

ムカつく…


「お前、黄瀬が好きなのか?」

違うのに…
黄瀬君が好きなら美緒と仲良しのままでいられないでしょ?
なんでそんな頓珍漢言うの?

しかも言い出しっぺの大我は今にも吹き出しそうに下を向いてお腹を押さえてる。

「ねぇ大我‼なんか言ってよ」

「ハハハハ‼無理」

爆笑してる場合じゃない‼
もういい自分で否定する。

「違います。あたし友達の彼氏を好きになる程節操なくないです。しかも黄瀬君は男じゃないです」

「いや、黄瀬は男」

「余計なこと言わないでッ‼」

「で、黒須は黄瀬が好きなのか?」

ねぇ、聞いてた?
あたしさっき否定したよね?

「だから!黄瀬君は全然好きじゃないです。あたしが好きなのはっ…」

ここまで言ってハッとした。
あたし今何言おうとした⁉
あたし馬鹿なの⁉

「…ナンデモナイデス」

「黒須好きなヤツいんの?」

「いや、あの…いるない…ます…です…」

噛んだ…もう最悪

「ははは!なんだその返事」
青峰さんが大笑いしてくれたからよかったけど、そうじゃなければ何を言わされていたかわからない。
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