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最愛 【黒子のバスケ】

第17章 A sky full of stars


結局空がうっすら明るくなるまでずっと起きてたことは覚えてるけど、いつの間にか寝ていて起きたら9時過ぎだった。

こんなに寝ちゃうなんて思わなかった


しかも青峰君いないし…

あたしが起こさないと起こせって言うのに自分は先に部屋からいなくなっちゃうなんて…


ほんとは起きたくないけど仕方なく着替えをして、軽く髪だけ整えてからリビングに行くとハンナと大我も来ててあたしが一番最後だった。

『おはよー』

取り敢えずみんなに挨拶をしてソファに座る青峰君の横に行って犬の抱き枕を抱いてまた横になった。

結構寝たはずなのにすっごい眠いし体が重い


「全くお前は…」

「大輝君ほったらかしていい気なもんだわ」

『『おはよ』』


パパとママが呆れた顔して、大我とハンナは少し笑いながらあたしに挨拶を返してくれた。


「おはよ。よく寝てたな」

優しく笑ってそう言われて頭を撫でられればベッドに置いて行かれたことを忘れそうになる。

でもあたしだってベッドを出るなら起こしてほしかった。
あとちょっとしか一緒にいられないんだから離れたくなかった。

「起こしてほしかったのに…」

「すげぇ気持ちよさそうに寝てて起こせなかった」

ダイニングにいるパパたちに聞こえないように小さく言うと青峰君も小さく返してくれた。

寝起きに聞く青峰君の声がすごく心地いい。

起きなかった自分がいけなくてただのわがままを言ってるだけなのにこんなに優しくされるともう何も言えなくなっちゃう


あたしが寝転がってからずっと頭を撫で続けてくれる大きな手が気持ちよくてまたウトウトしてしまう


「みさき、早く大輝君と朝食にしなさい。2時には空港に入らなきゃいけないのよ」


心地よくまどろむあたしにママが現実を突きつけてくれたせいで現実に引き戻された。


夕方のフライトだけど国際線は早く入らなきゃいけないしパパは国内線だけど青峰君よりも時間の早いフライトだから一緒に2時に空港に入ることになってた



「大輝君パンとご飯どっちがいい?」

「パンでもいいですか?」

「もちろんよ。みさきもパン?」

「うん。でも今日ベーコンいらない」


ママにそう聞かれていつもなら自分でパン焼くってキッチンに行ってたけど今日は行かない


焦ってもきっといいことは何もないから。







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