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最愛 【黒子のバスケ】

第17章 A sky full of stars


side青峰


「ねぇ5分経った」

「まだだ。あと数秒残ってんだろ」

「残ってないよ。あたしが見た時秒針3だったもん」

俺の腕に頭をのせたみさきが秒単位で5分を測って降りようとするからすかさず抑えた。

別にまだ痺れてねぇし…


「もう!ほんとにダメなの‼」

こんな拒否されたら普通可愛くねぇなとか思うだろ?


…すげぇ可愛い

秒針が12のところにいくまで俺の腕に乗せてさすがに言い逃れできなくてしょうがなく降ろした。

「痺れてねぇんだからいいだろ⁉」

「しびれてからじゃ遅いの‼」


自分は無理するくせに俺のことはすっげぇ神経質になる。
自分のことをもっと考えろっつーんだよ…

でもそのウルウルの目で言われると…聞いちまうんだよな…

「分かった」

ほんとは全然よくねぇけどみさきも引かねぇだろうしここは俺を思って言ってくれてるみさきの言うことを聞いてやる。


「嫌いとかじゃないんだよ…すごく嬉しいんだよ。でも…」

「分かってる。ありがとな」


絶対ぇ譲らねぇくせにこっちが折れるといつも悪そうにして眉下げて、みさきのこういうとこがすげぇ可愛い。


「あ!あたしが腕枕するんじゃだめ?」




絶句
頓珍漢すぎて返す言葉がねぇ


女に腕枕させる奴なんて世界中探してもいねぇだろ
それにみさきの細い腕に俺の頭なんか乗せられるかよ
自分だって腕は商売道具だろ⁉


多分こいつ初恋とかそんなん関係ねぇわ
脳内に男女関係ってカテゴリーがすっかり抜けてんだ…


笑いそうだ


でも笑ったらまずいのは分かる


「どうせしてくれんなら膝枕にしてくんね?」

笑いをこらえてそれだけ言うとちょっと無言になった後みさきがとんでもねぇことを言ってくれた。






「膝枕なら、大我の方がいいと思うよ」


あほか…

「俺が火神に膝枕させてたら気持ち悪りぃだろ⁉よく考えろよな」

もうだめだ…
笑いが止まらねぇ


「あ、それもそうだよね…仲良しでもそれはないか」


仲良しじゃねぇっつーの。
まぁ仲は悪くねぇけど。


「全くお前は。笑わせてくれるな」

「えー?あたし面白い?」

「あぁ。すげー面白い」

「よかったー」


あー…可愛い。
阿保っぽいとこも鈍感なとこもすげぇ可愛い


なんでこいつといるとこんな満たされるんだろうな
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