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最愛 【黒子のバスケ】

第17章 A sky full of stars



みさきが焦ってるってことは毎日一緒にいりゃ嫌でも分かった。

家族も火神も、ハンナでさえも、みさきの「一人でできる」には手を焼いてた。
日常生活をとにかく一人でこなそうと必死になって、意味もなく階段を上ったり下りたりしてるみさきを何とか大人しくさせたかった


だけど改まってその話をしようとしても、みさきは受け入れられねぇだろうから、どっかの話の流れでそれを伝えようと思ってた

一回火神が話そうとしたけど“だって一人で生活できなかったら仕事に戻れないじゃん”って怒りだした。

結局司さんにも怒られて、ふてくされて犬の抱き枕に抱き着いたまま寝て、泉さんは呆れてて寝起きのみさきを俺とハンナでなだめた


けど焦るのも分からなくはねぇんだよな…
俺だってみさきがどうなるか分からねぇときはそれどころじゃなかったにしても、リハビリが半月遅れてキャンプに合流できねぇってことは結構響いた。

キャンプとプレマッチでチームと合わせとかねぇと、開幕で足引っ張って、最悪何試合もそれを引きずることにもなりかねねぇ。

だから実際やれなくてもキャンプには行ってチームを見る予定にはしてる。
それでも見るだけと実際合わせとくのとでは全然違げぇ。

しかもみさきはフリーランスで頼れる組織みてぇな物は一切ないから、余計に不安なんだってことはバカな俺でも分かる。


夜話そうと思ってバルコニーにいたけど、中々切り出せなかったから泊まれることになったのはラッキーだった。


俺の頭を乾かして美容師の話が出たところで一気に話をすると、しぶしぶだったけど怒ったりせずに俺の話を聞いてくれて返事をしてくれた。

みさきはすげぇ頑固なとこがあって、仕事のことになると納得できねぇことには絶対返事をしねぇ。

返事をくれたってことは渋々でも納得してくれたって思ってよさそうだった。

それにまたみさきが無理して入院なんてすりゃ俺だって心配でリハビリどころじゃねぇ。


少し復帰が遅れたってみさきには絶対にまた仕事が来る

仕事にすべてを懸けて、ずっと真摯に向き合ってきたみさきなら、復帰を待ってるやつが必ずいる

離れて生活しなきゃいけねぇのはすげぇ寂しいけど、みさきにふさわしい相手であるために俺はバスケを全力でやる
次に会った時、前よりいい男になったって思ってもらえるように、やるべき事をきっちりこなしてく。
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