第17章 A sky full of stars
青峰君に言われるまで全然分からなかった。
そういえばあたしと青峰君は真太郎の結婚式で会ったんだもんね。
もう1年か…
最近1年が早すぎて怖いよ…
1年以内に彼女作るって言ってたことは覚えてて、今自分がこうなってるなんて不思議でしょうがない。
自分だけが好きなんっだってずっと思ってた。
「決めてたって…でも相手あたしになっちゃったじゃん」
「だから、お前って決めてた」
「なっ…なんで!?」
「はぁ!?なんでって…そんなん最初からお前に惚れてたからだろ」
そんな事全然気づかなかったんですけど…
だってあたしといたってそんな雰囲気全然出さなかったじゃん…
分かんないよ
「あたし?!なんで?なんであたしなの?!」
全然分からない…
巨乳が好きな青峰君があたしをどうして好きになってくれたのか一切分からない。
私の胸は悲しいかな貧乳中の貧乳。
仕事現場で会う中学生の子役より小さかった時は、かなりショックだった。
巨乳が好きならあたしは真っ先に恋愛対象から外れるのに
「俺も分んねぇ。でもエントランスで目が合った時、絶対ぇお前だって直感した。俺の直感は絶対外れねぇ」
あたしも、あの時青峰君を好きになるって直感した。
抗っても抗っても好きって気持ちを抑えられなくて、認めたくなくて必死に抵抗した。
でも大我に言われて認めざるを得なかった。
そして、告白してもらった後、誤魔化そうとするあたしを大我が怒ってくれた。
「あたしも…目が合った時すごく不思議な感じがした。絶対に好きになっちゃうってなぜか直感した」
「直感は外れねぇな」
「うん。ディナークルーズごめんね。紫原さんに譲ったって大我に聞いた」
「いいんだよ別に。お前以外とは行くつもりなんてなかった」
どうしてそんな嬉しいこと言ってくれちゃうの?
来年のシーズンオフはあたしがディナークルーズに誘うからね。
先のことなんて分からない。
でもあたしは青峰君しかありえない。
青峰君にもう好きじゃないって言われるまで、あたしはずっとずっと青峰君といる。
あたしは一生青峰君だけしか好きになれない。
どんな出会いがあっても、どんなことをしてもらっても、青峰君以外にこんな気持ちになれない。