第17章 A sky full of stars
大我のママが助けてくれた事や、いろんなことを教えてくれた事を話したからなのか、お礼をしに全員で大我のママのお墓参りに行こうってことになった
おじさんはまだカナダから戻れないけど、お墓に行く前に寄った大我のおうちのリビングの写真が1つなかったのは、おじさんがカナダに一緒に連れて行ったから
どんな時でも大我のママが大好きなおじさんは、どこに行くにも写真を持っていく。
それに大我だってシカゴのおうちの自分の部屋には写真を飾ってる。
ずっと愛してくれてありがとうって言ってたのは、きっとこういうことがちゃんと伝わってるってことなんだよね
死んでしまうことはすごく悲しいことだけど、生きてる側がずっと思い続けてる気持ちが伝わってるっていうのは素敵だと思った。
お墓に行く前にみんなでお花屋さんに寄ってお花を選んだ。
『京香はバラが好きだったわよね』
『そうだな。白とかピンクとか好きだったな』
『結婚式はカスミソウを使ったからって親父はいつもそれを入れてたから今日は俺がそれを入れる』
『あたしはこれにするわ』
そう言ってハンナが選んだのはゼラニウム。
クレジットの下に書かれた花言葉は"あなたを深く尊敬します"
『俺はこれ』
『どうしてそれにしたの?』
『花とかよく分かんねぇけど…火神のかーちゃんにはすげぇ感謝してる。あいつをこの世に産んだことも、お前をこっちに戻してくれたことも。会ったことねぇけど感謝してるってことは伝えときてぇの』
照れくさそうに笑って、あたしの頭をぐちゃぐちゃって撫でる青峰君が選んだのはカンパニュラ。
花言葉は"感謝"だった。
あたしはどうしようかな…
迷いながら広い店内を歩いて、花言葉を見ながらお花を選ぶと、ぴったりの物が目に入った
『あたしこれにする』
八重咲のストック
花言葉は"永遠に続く愛の絆"
あのとき大我のママが言った言葉をまだ伝えてないけど、大我の家族にはきっとぴったりの言葉
大我のママが大我とおじさんを想ってるよう、におじさんと大我だって大我のママのことをずっと想ってる
それはずっとずっと変わらない、永遠に続く愛の絆だと思った
全員で選んだお花に色を合わせて少しずついろんなお花を足しながら、フローリストさんに花束を作ってもらった
白とピンクを基調にして綺麗な大我のママにぴったりだった