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最愛 【黒子のバスケ】

第17章 A sky full of stars


愛してるってことがどんなことなのかよく分かってないあたしは、青峰君にその言葉を返せなかった。


適当に言っていいことじゃないって思うから、ちゃんと理解したときに言いたいって思った。


でも、あたしが青峰君にすごく感謝してて、大切だと思ってて、大好きとかよりももっともっと好きだってことは伝わって欲しかった。


「ゆっくりでいい。お前がそう思って、言いてぇって思ったら聞かせてくれりゃそれが一番嬉しい」


有り余るほどの優しさと愛情。


言葉も行動も、全てがあたしを大事に思ってくれてるんだって伝わる。


「あのね、あたし…こういうの不慣れで、ほんと雰囲気とか空気とか全然読めなくて、呆れさせたり怒らせちゃったりすることがあると思うの。でも青峰君のことすごく好きで大事な人って思ってマス…」


もう何言ってるかちょっとよく分かんない

自分の気持ちを言葉にすることがこんなに難しくて恥ずかしいことだって知らなかった

でも好きな人と一緒に過ごす時間がこんなに幸せなんだってことも、青峰君と知り合えなかったらきっと知らないままだった。


「俺もお前がすげー大事」


嬉しすぎる言葉に顔を上げると優しい目をしてる青峰君と目が合って優しくキスをしてくれた。


恋愛なんて未知の世界だし、こんなにかっこいい人とお付き合いしてるなんてちょっと信じられないけど、触れた唇が暖かいってことはこれは間違いなく現実なんだよね。


きっとあたしは、青峰君だったから自分の事を全部知って欲しいって思って話したんだと思う

これ程真っ直ぐな人に、嘘をつくことも誤魔化すこともできないから全てを話したんだって気がした



話をしてる時間よりもキスをしてる時間の方がきっと長い。


パパとママが何度も何度もするキスにどんな意味があるのかずっと分からなかった。


でも今なら少しだけ分かる。


言葉にならないから触れるしかない

何度も何度も触れたくなるほど好きで好きでどうしようもない



プールから全然出てこない大我とハンナもきっと同じ。


好きで大切でどうしようもないからキスをするんだよね。



結局あたしはママとパパが帰ってくるまでずっとソファで青峰君にくっついてキスして甘えてた。

だって一緒に過ごせるのは後2日だけなんだもん
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