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最愛 【黒子のバスケ】

第17章 A sky full of stars


side青峰

愛してるって思わず口からこぼれた俺をデカい目がじっと見つめて何も言わず、黒目だけが左右に小さく何度も振れた。

今までは何ともなくても心停止の影響でどっか具合が悪くなったのかと思って、すげぇ焦ってみさきを呼ぼうとした瞬間

みさきの口から驚く言葉が飛び出した


「……ルーカスはいつ会えるの?」

「はっ!?」

「ミドルネームに名前上げたんでしょ?早く会いたいね」

一瞬違うルーカスだと思った。
だけど俺の名前をミドルネームにしたルーカスは一人しかいねぇ。


「何でそれ…知ってんだよ…」

ルーカスの話をした時、みさきに意識はなかった。
精神的にギリギリだった俺が唯一嬉しいと感じられたことだった。


「病院にいたこと思い出したの。あたし意識がないって言われてた時多分自分では起きてるつもりだった。音は聞こえてた。たくさん話しかけてくれたんだよね…ありがとう」

デカい目に涙を溜めて俺を見つめるみさきがどうしようもなく愛しくて、少しでも記憶が戻ったことが嬉しくて肩を思いっきり抱きしめた。


「聞こえてたなら返事しろよ…」

そんなことできねぇって分かってた。
だけど色んなこと言って聞かれてねぇって思ってダサすぎることすげぇ言った気がする

「あたし返事してたよ。でも誰にも聞こえてなくてね、あたし自分がどういう状況なのか分からなった」

「そうだったんだな…どこまで思いだせた?」

別に焦って全部思い出させようとは思わねぇけど、少しずつでも思い出せば、いつか俺と付き合ってたことを思い出してもらえるのかもしれねぇって期待はあった。


「手術の少し前から。青峰君が…たくさんキスしてくれてさっきみたいに言ってくれた」


ちょっと顔を赤くして照れて嬉しそうに笑うみさきがすげぇ可愛い。


愛してるって言ったことを嬉しいって、自分の気持ちを一生懸命言葉にしてくれたみさき

戻ってきてくれたから、これからも何度でも伝えられる

安売りする言葉じゃねぇなんて分かってる

けど本心を伝えるならこれしかねぇ

一生かけて何度でも言ってやる




「みさき…愛してる」


「あたし…まだ分からなくて…でも、きっとそうだと思う」


嘘がつけねぇみさきらしい本音を、みさきの声で聞かせてくれることが何よりも嬉しかった


「ゆっくりでいい」
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