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最愛 【黒子のバスケ】

第17章 A sky full of stars


パパに話すためのものをまとめ終えてリビングに降りると心配そうな顔をした大我がすぐにハンナのところに来てぎゅってしてる。


ソファに座る青峰君の隣に座ると優しく腰を引き寄せて頭を撫でてくれた。


「ハンナのこと火神に聞いた」

「あたしから話していいのか分からなくて…隠し事したみたいになってごめんね…」

隠し事や嘘はつきたくないって思ってるけど今回のことをハンナの許可もなく話すことはできなかった。

ハンナが大我に青峰君にも話してって言ってくれたみたいであたしたちが2階にいる間に話したらしい。


「そんなこと謝らなくていい。隠し事されたなんて思ってねぇよ」

「うん…」

「俺はお前を信用してる。お前が言えねぇって思って言わねぇことを無理に聞き出すつもりはねぇ。話せるようになったら話してくれりゃそれでいい」


そうだった…
青峰君はいつもこうやってあたしを待ってくれていた。

「けど、もし自分ではどうしようもねぇって思って誰かに頼りてぇって思ったら俺を頼れ」


「ありがとう」

こんなに優しくてかっこいい人ってきっと他にどこにもいない。


「お前は誰よりも人の痛みを知ってるし分かってやれる。火神が気づけねぇこともお前なら分かってやれる。それにメイクはお前の1番の得意分野だろ?ハンナが立ち直る為に手を貸してやれ」

「うん!」


実はあたしはハンナの傷を見てからすぐにBOSSに連絡を取った。

ケロイド患者用のファンデーションで付けている間にもケロイドにアプローチして凹凸を少しでも改善できる成分を入れた使いやすいテクスチャーで尚且つカバー力のあるのファンデーションが欲しいってことを話した。

それにケロイドに悩む人の数は決して少なくない。

たくさんの人が使えるように価格も押えてカラー展開も多くしてほしいってことを伝えた

BOSSはメイク用品の監修をしててドクターズコスメを皮膚科医と共同開発してるしそう言うツテをたくさん持ってる。


『また無茶言い出すわね』って笑ってたけど力になってくれるって言ってた。


完成はきっと何年かかかるけど妥協しないものを作りたいって言うとBOSSらしい返事をくれた。

『メイクに妥協は一切不要』


だからあたしはこの人にずっとついてきたんだ。
そしてこれからもこの人の弟子でいつか自慢の弟子になりたい
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