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最愛 【黒子のバスケ】

第17章 A sky full of stars


明日はパパが帰ってくるからハンナと時系列を整理しながら届いた手紙全てをまとめた


会社に書く様に強要された念書と異常とも言える高額な退職金
毎月振り込まれる理由の分からないお金

証拠となり得る物を時系列に並べて説明をしやすくしておく

メイクの人がまだコテを持ってるかは分からないけど、捜査をしてくれるってことになれば下手にあたしたちは動かない方がいいからその時の撮影の資料からメイクの人の名前を確認する程度にとどめておいた


『みさきのパパって何してる人なの?』

『警察関係の連邦職員なの』

『それって、FBIってこと?』

『うん。司法省にいたこともあるしパパの家系はそういう関係の人が多いの。だから地元警察にも顔が効くし、もし捜査してもらえなかったとしても身を守る術は教えてくれるよ。それに、他のルートからジェシカの会社に圧力をかける伝もあるから』

こんなやり方はズルいのかもしれないけど、人ひとりの人生を変えておいてお咎めなしなんて許せなかった

会社を潰してとかそんな大掛かりなことはできないし、他の働いてる人の生活もあるからそんなことは考えてないけど、ジェシカ個人は責任を取るべきだし、社長も父親なら暴走する娘を野放しにするべきじゃない

成人してるから親の責任はないって言う人もいるだろうけど、気に入った俳優を使った企画をして、現場を取り仕切ることを許してるなら会社としての責任だって当然あるはずだって思ってる

『あたし一生怯えていなきゃいけないと思ってた。LAの住所を知られたとき逃げ道はないんだって言われてるような気がした』

やられた側がこんな風に怯えなきゃいけないなんて絶対に間違ってる

『ハンナに落ち度なんてない。怯える必要なんてないの。それに大我が守ってくれる。一緒に暮らすんでしょ?』

『タイガはそう言ってくれてるけど、迷惑にならないか心配なの。もちろんすごく嬉しいしそうできたらいいって思うのも嘘じゃないの、でも…』

『迷惑なんて思ってない。大我って馬鹿正直で裏表のない人だからハンナが好きで守りたいって本気で思ってる。それに大我はきっと色々理由をつけてハンナをそばに置いておきたいの。大我のお世話してあげて』







“大ちゃんのお世話してあげてくれない?”




……さつき??


ここにはいないさつきの声がはっきりと聞こえた気がした
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