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最愛 【黒子のバスケ】

第17章 A sky full of stars


初めて口に出したはずの言葉なのに何故かそれは言ったことがあるように感じた。


自分が青峰君をすごく好きだっていうのは前からだったからそう感じただけなのかもしれないけど…


後からギュってされるのは大好きだけど、あたしもギュってしたい。


もぞもぞ動いて体の向きを変えてちょっとだけ青峰君の腰に手を回した


「折っちまいそうでマジでこえー」


そう言いながらも優しく抱きしめ返してくれる青峰君が好きで好きでどうしようもない


「折れないからもっとぎゅして」


長い脚に挟まれて硬い胸板に頭を預けて撫でてもらってるだけでも贅沢なのに
もっともっとってどんどんわがままになっていく。


青峰君といるとどうしようもなく欲しがりになって甘えたくなって、誰のことも好きにならない なんて思ってた自分が別人だったんじゃないかって思えてくる。


青峰君が少しだけ腕に力を入れて、あたしの肩に顔を乗せて大きくため息を吐くのが聞こえた。


あまりにも甘えすぎて呆れさせちゃったのかな…


「あの…ごめんなさい…」

「何謝ってんだよ…」

「だって…今ため息吐いたから…いっぱい甘えて…ごめんなさい」

「そうじゃねぇよ」


ぎゅっとあたしの頭を抑え込んでもう片方の手であたしの指を絡めて優しく握ってくれた。


「お前が心停止したとき……もう二度とお前を抱きしめられねぇんじゃねぇかって思ってすげぇ苦しかった。目を覚まさねぇお前が毎日痩せてって消えちまうんじゃねぇかって不安だった。だから抱きしめてお前の体温を感じるとすげぇホッとする。間違いなく生きてるって実感できる」


そんな風に思ってくれてたんだ…

そんなにいっぱい辛い思いをさせたのに、覚えてなくてごめんなさい…

もし記憶が戻らなくても、これからのことは全部覚えておくから

それで許してもらえるかな?


少し体を離すといつもよりも少しだけ悲しそうな顔をした青峰君と目が合って、あたしが笑うと青峰君も優しく笑ってくれた



「お前の目、すげぇ綺麗」

「そんなに見ちゃダメ」

「久しぶりなんだからいいだろ?」


すっごく優しくてたまに意地悪で、ちょっとだけ強引

青峰君をもっともっと知りたい

忘れてしまった分新しいことを教えてほしい
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