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最愛 【黒子のバスケ】

第16章 愛しい体温


「じゃ、ママはグランマお迎えに行ってくるから4人で好きにやってなさいね」


ママにまでからかわれて、あと少しであたしが青峰君を好きだってばれちゃうとこだったていうのに、ママはご機嫌でおばあちゃんを迎えに行った。


「4人ってなんだ?」

「あ、あのね、ちょっと事情があって…ハンナって覚えてる?」

「あぁ。撮影一緒だった火神の女だろ?」

「えっ!?付き合ってはないよ!?」

「知ってる。あいつ自覚ねぇんだろうけど、多分ハンナに惚れてんな。突然連絡取れなくなって、今も連絡ねぇから心配とか言って2月頃からずっと気にしてたんだよ」


そうだったんだ…全然知らなかった…

「あ、それでね、今ちょっと厄介なことに巻き込まれてて、一人で危ないからうちに今日から泊まるの」

「そうだったんだな。今どこにいんの?」

「プールサイドで二人で話してるの。ちょっと色々あって」

「そうか」


青峰君はいつもそうだけど、根掘り葉掘り聞いてこない。
無理矢理聞き出そうとせず、あたしが話したいって思ったことを何も言わずにきいてくれた。


半分溶けたアイスをフリーザーに戻してソファに戻ると、ぴったりと横に座ってあたしの頭を優しく引き寄せてくれた。


「日本に戻る日が決まった」

「いつ戻るの?」

「2週目の月曜」


あと2週間弱か…寂しいな…
でもリハビリしてチームにちゃんと合流できたらきっとテレビでも青峰君を見れるよね…

「リハビリ頑張ってね」

「あぁ。お前もな。8月は日本に戻るんだろ?」

「うん!」

8月はさつきたちのとこと撮影の話を詰めて、選出したメイクの人たちと仮想のモデルさんを使ってボディアートとメイクのリハーサルをやることになってる。

ホテルでの撮影はものすごいコストがかかってるから延長は絶対にできない

メイクチームもそれに備えてメイクのリハーサルを徹底的にやることになってる。
もちろん青峰君と大我と黄瀬君は忙しすぎて付き合わせられないから、他のモデルさんで感覚を掴むって程度だけど、やるのとやらないのとでは全然違う


「日本戻ったらメシ行こうぜ」

「いいの…?」

「いいに決まってんだろ」

「…あの…好きな人のこととか…………大丈夫?」


聞きたくないけど…会ってるとどんどん好きになっちゃって引けなくなるのが怖かった



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