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最愛 【黒子のバスケ】

第16章 愛しい体温


side青峰

家の引き渡しと最低限の家具の搬入を終わらせてみさきの実家に戻ってチャイムを鳴らすと、いつも通り母親が玄関を開けてくれた


「戻り…」

「シーっ‼」

最初の頃はお邪魔しますっつってたけど、いつも「おかえり」って出迎えてもらってたから最近は自然と「戻りました」って言う様になってたのを今日は遮られた。

「寝てますか?」

「違うのよ。あの子ヤキモチ妬いてあたしの言うこと聞かないからちょっとお仕置きしたいの。リビングに入ったら“ただいま、みさき”って言って驚かせて欲しいの」

ヤキモチってなんだ?
まぁ後で聞きゃいいか


言われた通りできるだけ静かにリビングに入ってソファの背もたれから見えるみさきに近づいて言われた通りに言った。


俺に振り返って明らかに“ヤバい”って顔したみさき。


すげぇデカいアイス抱え込んで一人でそのまま食ってる
可愛すぎ…


「オカエリナサイマセ…?」

なんだそりゃ。面白すぎだろ。


「ほーら、そんなお行儀悪いことしてるからバチが当たったのよ」

「ママの意地悪‼」

確かに行儀はよくねぇけど可愛いから俺的に全然あり。

「まったく、ヤキモチ妬きで困ったもんだわね。そんなに名前で呼びたいなら呼べばいいのに、あたしが大輝君って呼ぶのが気に食わないんですってぇ」

「ちょっと‼‼‼何言ってんの!?ヤキモチ妬いてないもん‼ママが悪いんじゃん‼‼」


すっげぇ顔真っ赤…
バラされて恥ずかしがって焦ってめちゃくちゃ可愛い。

「違うっ!ヤキモチじゃないの…違うんだよ。本当に違うの」


俺に向かって顔真っ赤にして目ウルウルさせて違う違うって、全っ然誤魔化せてねぇ。

「お前も大輝って呼べばいいだろ?」

「なっなっ…青峰君まで何言ってるの!?呼ばないっ‼」


首まで真っ赤だな
フォーシーズンズで初めて名前呼ばせたときもこうだった


「前呼んだだろ?あれと同じだ」

「あれは罰ゲームじゃん‼」

「じゃあ罰ゲームじゃなくて普通に呼べ」

みさきがこうやって焦ってるとこってすげぇいじめたくなる。



つか、何で俺の名前呼ぶの自体が罰ゲームみてぇになってんだよ
普通に呼べよ。


「無理です‼」


こいつ…なんか前より頑固になってねぇか…?
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