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最愛 【黒子のバスケ】

第6章 take off


真太郎を知らない美緒にはさつきが説明をしてくれた。

「あたしね、真太郎のお父さんの病院の患者なの。いまでもちょこちょこお世話になってるんだけどさ…あたし果物とかアボカド食べれないって言ったの覚えてる?」

「「うん」」

一緒にご飯に行くことが多い二人と嫌いな物とか食べれないものの話になった時、この二人にはほとんどの果物とアボカドが食べられないってことは言ってあった。

牛乳が嫌いだってことは今のところ言ってないけど…


「これってラテックスアレルギーと関係があるんだけどね、要はゴム製品にアレルギー反応が出るの。初めて症状が出たのはまだ3歳だったんだけど、昔大我と風船で遊んでたらアナフィラキシーショックを起こして死にかけたの」

一緒に遊び初めてすぐ、大我があたしの様子が変なことに気づいてママを呼んでくれたから、あたしは死なずに済んだ。
幼い頃から大我はあたしをずっと助けてくれてる。


「それからゴム製品を避けたり、危険な果物を避けたりして生活してたんだけど、ゴムってそこら中にあるし果物に突然アレルギーを起こすことがあって危険だからってエピペンをもらってたの」

「エピペンって何?」

「アレルゲンと接触したら早く処置しないと死んじゃうこともあるから、接触した時の応急処置用の注射っていうと分かりやすいかな」


多分言ってもイメージが湧かないだろうしいつもバッグに入れてるからそれを出して二人に見せた。


「これなんだけどね…」

「どうやって使うの?」


もしあたしが二人と一緒にいるときにアナフィラキシーを起こしたら…
知っておいてもらった方がいいのかもしれない


いつも入れてる場所、開封の仕方、刺し方、刺す場所を二人に説明すると頷きながら聞いてくれた


「痛くないの?」

「痛いけど、しないと死んじゃうから…迷わずに思いっきり押し付けてくれたらいいから。刺したら救急車もお願いします」



「「分かった」」


この二人はあたしの話しを真剣に聞いてくれた。


アレルギーをただの好き嫌いっていう人もいるけど、本当に命に関わることで処置が遅れれば実際に命を落とす人もいる。


あたしは真太郎と大我、このエピペンに助けてもらった
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