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最愛 【黒子のバスケ】

第5章 色褪せない想い


人の事はラブラブでいいねって言うのに全然彼氏を作ろうとしないし、男の人は断固拒否!って感じかするのは気のせいなんかでは無い。

みさきは何か嫌なことがあった。

自分の事をほとんど話さないから勘でしかないけど、聞いてみないといられなかった。

知らず知らずのうちにみさきが話したくない事を話してたかもしれない。

車が停まったのを見計らって降りる前に切り出すと、黙り込んでハンドルをギュッと握りしめて、暗がりでも分かるほど目が泳いでる。

きっと簡単に話せることじゃない。
何かあったんだってことは反応からあきらかで、まだみさきの中で乗り越えられてないこともはっきりと伝わってきた。




無理矢理話させたい訳じゃない。
理由を知ることは出来なかったけど知りたかったことは知れた。




大きな瞳からボロボロ涙を流すみさきの背中をさすって、落ち着いたところで車から降りると、大ちゃんがいた

「黒須のこと泣かすんじゃねーよ」

「だいちゃんには関係ないでしょ。てか何やってるの?」

「ライトがずっとつきっぱなしで何かと思って出てきたら黒須が泣いてんのが見えて声掛けんのやめた」


みさきが泣いてたの見てたんだ…

「ねぇ…何があってもみさきのこと好き?」

「はぁ?」

「いいから。質問に答えて」

みさきが恋愛しないのには、確実に良くない理由がある。
大ちゃんを疑ってる訳じゃないけど、軽い気持ちでちょっといいと思ってる程度だったらみさきとは絶対に上手くいかない。

みさきが今持ってる男の人への印象全てを覆せるくらいじゃなきゃ、みさきは心を開かない。

「んだよ…あぁ。好きだね」

「その言葉、絶っ対忘れないでよ。じゃあね。それとみさきをこき使わないでよね!」

大ちゃんの返事は想像と期待の通りで嬉しかったけど、簡単にはいかない事をわかって欲しくて念を押した。

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