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最愛 【黒子のバスケ】

第16章 愛しい体温


実家に戻って玄関を開けるとセルジオが二階からものすごい速さで降りてきた。


「ただいま。寂しかった?…あら、ちょっと痩せちゃったんじゃない?」


オスだから骨格はしっかりしてるけど、もともとそんなに肉付きがいい方じゃくて、今はかなり痩せたように感じる


「セルジオのご飯減らした?」

「減らすわけないでしょ。みさきが入院中あんまりご飯食べなかったのよ…獣医さんにも見せて2回点滴もしてるけど健康は健康よ」


そうだったんだ…

あたしは実家に戻ってきたのがすごく久しぶりに感じてるけど手術の前は実家に戻ってきてたんだよね…




『おばあちゃん、ただいま』

『おかえりキティ』



目に涙をたくさん溜めてあたしの頭を撫でて頬を包んでくれた。



いつもはママもおばあちゃんもハグをしてくれるけど、今はあたしの肋骨が骨折してるからハグは禁止。


でもみんなハグの代わりにあたしのおでこにキスをしたり頭を撫でたりしてくれてたくさん愛情をくれる



階段の上り下りは大変だから基本的にリビングで過ごすことになるけどソファのあたしの定位置にはあの子犬の抱き枕。


大我の言った通りこの子犬はやっぱり3匹いるんだ(笑)



このクッションのデザインは結構微妙な感じなんだけど抱き心地は最高だしサイズも小さめだからクッションとしても使えていい感じだった




おばあちゃんの用意してくれたおいしいご飯をみんなで食べながら水が張られたプールを見てたらママが心配そうに話しかけてきた


「みさき?お腹空いてない?」

「ううん。本当に今は6月なんだなって…何でプールに水入れたの?ママやらないでしょ?」

「俺らの為に入れてくれたんだよ」


ママは夏だってプールに入ってなかったから去年だって水を入れてなかったはずなのに今年は入ってたから不思議に思って聞いてみたら大我が教えてくれた。


「プールにサーフボード浮かべてそれの上に立つと体幹が鍛えられんの。この家のプールはデカいからトレーニングもできるし人目も気にならねぇから俺と青峰はここで極秘トレーニングすんの」


「あたしもやりたーい‼」

「「治るまで絶対ぇダメ」」


息ぴったりの二人におばあちゃんもママも笑って、あたしも記憶が飛んでいることをグダグダと考えるのはやめた


だって大事なことなら絶対に思いだせるから
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