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最愛 【黒子のバスケ】

第16章 愛しい体温


side青峰

広いベッドを提案されたのにみさきが断るなんて意外すぎてみさきを見るとなんか考えてる風だった。


理由を聞いてもはっきりしねぇから手術が怖いのかと思って聞いたらその答えで俺がみさきを移動させたくなくなった。

そんな可愛いこと言うなよ…
付き合って初めて見るこういう可愛い言葉や態度が、俺のみさきへの気持ちを増幅させる


けど手術も採血も体力をすげぇ消耗する上に、メンタル的なもんもあって疲労は何倍にもなるから眠れるときはできるだけゆっくり休ませてやりてぇ。


「俺もお前といてぇけど、今はお前にちゃんと休んでもらいてぇから広い方行け。その犬と一緒にゆっくり休め」


「…はい」

眉を少し下げて俺を見て下唇を噛むみさきを見てるとマジで行かせたくねぇ。
俺の気が変わらねぇうちにCAを呼んで、ベッドを用意してもらってからそのベッドまで一緒に行った。


向かいの席は玲子サンが広いベッドを作ってもらって既に寝てる


みさきをベッドに座らせて犬を渡して頭を撫でた


「おやすみ」

「…おやすみなさい」


そうは言うものの手を離そうとしねぇみさきがすっげぇ可愛くて、誰もいねぇことを確認してそっとキスをした。


「ほら、布団入れ」

「うん」

渋々布団に入るみさきに布団をかけると犬をぎゅっと抱きしめて俺の目を見てる。


こんな乾燥した機内でもウルウルの目と濡れたように見える唇が、俺を誘ってるように感じてもう一度キスをしてからみさきを撫でて席に戻った。


はぁ…
何であんな可愛いんだよ…

みさきのあの目に見つめられるとなんでも言うことを聞きたくなっちまう
起きてたらみさきのとこに行きたくなっちまうから俺も寝る


CAに寝れるように整えてもらってみさきが空港でくれた犬をみさきの代わりにして一緒に寝るけどみさきとは全然比べ物にならなかった。

こいつはやっぱりネロの昼寝友達だ。


犬を横に置いてみさきのぴったりと嵌る華奢な体と俺に回してくれる細い腕、全身から伝わるみさきの少し高めの体温を思い出して眠りについた
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