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最愛 【黒子のバスケ】

第6章 take off


大我と青峰さんが帰国した翌日、黄瀬君の言ってた通り週刊誌が出た。


“黄瀬涼太、仕事後に最警戒でデート”

まぁ確かに最警戒でデートしたでしょうよ
相手は当然美緒だけど

堂々たる見出しに思わず何が書かれてるか知りたくて買ったけど…
この週刊誌曰くあたしの猛アプローチの末の成就って事らしい

取り敢えず、そろそろ休憩だろうし連絡しよ




スマホを出してタップしたのは黄瀬君の本当の相手


「もしもーし?今日休み?」

「ううん。仕事だけどまだ家にいる。変なの出ちゃってごめんね」

「あはは!全然気にしてない!涼太からみさきをマネの車で送ってくって聞いてたし」


黄瀬君はマメ
まぁ美緒限定だけど


二人っきりじゃなくても仕事で女性と食事に行くことになれば行く前に必ず連絡を入れてる。


「ならよかった。あの一応言っておくけどあたし黄瀬君は好きじゃないからね」

「好きじゃないって(笑)」

「そう意味じゃなくて‼」

友達としては勿論好きだけど異性として好きって思ったことは一度もない

友達の彼氏だっていうのもあるだろうけど黄瀬君はあたしの前で男って感じを全然出さないから恋愛なんて雰囲気には一切ならない

「分かってるって。みさきは青峰さんが似合ってる」

「はっ⁇何急に⁉」

「何でもない!言っただけ」

びっくりした
やめてよね…

昨日の事があってからただでさえドキドキしてるのに名前なんて聞いたら心臓に悪い

「もー!じゃあね!」

「またね‼」

美緒はいつも通りだった

絶対にいい気はしないはずなのにあたしを責めたり怒ったりせずに笑ってくれた

黄瀬君の事を信じてるってことだと思うけど、あたしの事も信じてくれてるみたいだった

黄瀬君と美緒ってお互いに信頼し合っててその信頼関係が羨ましいななんて思ってたら今度はあたしのスマホが鳴りだした


「もしもしー?」

「みさき⁉ナニコレ⁉」

「さつき、ごめん。全然分かんない」

さつきは笑ってて主語もすっ飛ばしてるから何が言いたいのか全然分からない

「きーちゃんとデー…」

「あー。それね。なんか誰かに撮られたみたい」

「みさきときーちゃんをどうやったらそう見れるのか疑問すぎ」

さつきもあたしを信じてくれてた

こんな記事何の意味もない
ほんとこの二人が友達でよかった
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