第15章 初恋
青峰君に無事にお土産を渡せて旅館をチェックアウトするために全員でロビーに集まった。
あ…青峰君被ってくれてる。
大我と一緒にロビーに来た青峰君がさっき渡したキャップを早速被ってくれてて嬉しくなった。
「みさきが大ちゃんにあげたのあれでしょ」
「なんか青峰さんっぽーい」
何でバレるの……
まぁキャップないって言ってたのに被ってたら分かるか。
「…青峰君に似合いそうって見た時思ったから……」
言ってから気づいたけど、付き合ってなかったときに選んだのにその時から青峰君のことばっかり考えてみたいで恥ずかしくなってきた。
「みさき、お前すげぇいいタイミングでキャップ買ってきたな」
頑張って落ち着こうとしてるのに大我まで何?!
「ちょっともうその話題やめて…ちょー恥ずかしい」
「お前さ、そんなんで大丈夫かよ。別に変なこと言ってねぇだろ」
「全っ然大丈夫じゃない」
そうあたしは全然大丈夫じゃない。
ドキドキして寝れなかっただけならまだしも、朝からぎゅってしてもらったりおでこにキスされたりしてもう本当に限界。
心臓が痛い。
もう今日はちょっとどこかで心臓を休めたい。
「ねぇ…もう今日は二人にならないように一緒にいて」
「「なに言ってるの?!」」
「普通逆だろ。そんなお願いしてくる奴聞いたことねぇよ」
あたしの心からのお願いも大我とさつきと美緒に爆笑されて黄瀬君と黒子君まで笑ってる。
「もう!笑わないでよ!みんなすっごい意地悪じゃん!」
「おい」
鍵をフロントに渡してた青峰君がいつの間にかそばに来ててあたしを抱き締めてくれたけど…
「人の女いじめてんじゃねぇよ」
頭の上から聞こえる低くて優しい声と、抱きしめられてる感覚が体の力を全て奪った。
なんか…立ってられない。
青峰君に掴まる間もなく膝かっくんされたみたいしゃがみ込みそうになると、青峰君が支えてくれた。
「大丈夫か?」
「だっ…ダダダダイジョブデゴザイマス」
死ぬほど恥ずかしい…
もうやめて。
誰もあたしを見ないで
もうお願いします
ソファに座らせてくれたけど全く顔があげられない。
もう本当に今日は限界……