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最愛 【黒子のバスケ】

第16章 愛しい体温


side黄瀬

知ってる…
なんで!?

俺間違っても言ってないっスよね!?

だって絶対言わないようにしてたんだからいくら俺でもうっかりなんてこと絶対ない‼


「何驚いてんだよ?」

「ややや…先輩何で知ってるんスか!?」

「俺が午後から収録の日、局に入るために地下駐に車止めたら丁度黒須ちゃんの出と被ったんだけどさ、青峰がキャップも被らずに入り口で黒須ちゃんから荷物受け取ってすんげー優しげに笑ったから、もしかしたらと思っただけ。それにそん時の黒須ちゃんの顔、すげー嬉しそうだった。別に俺は黒須ちゃん恋愛対象として見た事ないけど、あの顔はすげー可愛かったわ」

「先輩それ絶対言っちゃダメっスからね。みさきっちは職場でプライベート知られんの大っ嫌いなんスから」

「言わねぇって。にしてもあの大人しそうな黒須ちゃんがどうやって青峰を落としたんだか…」


みさきっちは全然大人しくない
みさきっちがマジギレしたとこ見たことないからそんなことが言えるんスよ…
あの子怒らすとマジで怖い。

それにみさきっちは青峰っちに何にもしてない。


「違うんス。青峰っちがみさきっちにべた惚れなんスよ。まぁ多分お互い様なとこはあるけど」

「マジかよ。あんな男に大事にされてちゃ他なんてじゃがいもか、よくてもサル程度にしか見えねぇだろうな」

ってことは俺らじゃがいもとかサルってこと!?


一応俺はイケメンの部類で売ってもらってるんスけど…
まぁ中身は全然イケメンじゃないけど。



「にしても、颯馬君あれで諦めるっスかね?」

「案外しつこいタイプだからな。まぁあんまり酷きゃ社長に相談すんのもありだろ。黒須ちゃんって仕事関係は絶対プライベート教えないんだろ?」

「そっス。俺も彼女が友達じゃなきゃ連絡先なんて絶対教えてもらえなかったっス」


みさきっちのガードの硬さは業界でももうかなり有名になってる。
みさきっちはすっごくモテるって訳じゃないけど全くモテない訳じゃない。

クライアントが男だと相変わらず鉄仮面らしいけどそれでもそれなりだから青峰っちの前でするような表情をしたら結構ヤバいと思う。

「取り敢えずまた颯馬が暴走して押えんの大変ならいつでも言えよ」


「助かるっス」



颯馬が帰ったことで場の空気も和らいで社長の帰りを待ってるとみさきっちの方が早く事務所に入ってきた。
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