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最愛 【黒子のバスケ】

第16章 愛しい体温


「何で2つ?」

「うちでも1匹飼うんだよ」

「なら1匹だけ残したら可哀想じゃん」

「じゃあ3匹買って1匹は青峰の新居が決まったら引き取らせようぜ」

「いらないって言われたら家で引き取るね」


ネロ君の友達になるには運動ができなさすぎだし、顔も全然やる気ないしネロ君に比べると全然イケメンじゃないけどお昼寝友達にはなれそう。


「てか今更キャリーに入る?」

「いや、無理だな。実家行く前提で用意してるからキャリー一番小せぇのだし」

「じゃあ空港でもう一匹は誰かに持ってもらって3匹とも座席に乗せてあげよ。さすがにチャーターはできないけど(笑)」

「だな(笑)あいつは金の使い方が極端だからな。ネロのためなら年俸でも全額使っちまいそうだわ」


確かに(笑)
青峰君のネロ君への愛情は尋常じゃない。



インテリアショップでちょうどいい時間になるまで見て回ってから3匹のやる気のない子犬を後ろの席に乗せて黄瀬君の事務所に向かってもらった。




事務所の入るビルに入ると美しい受付の方に名前を伝えて来訪者のタグをもらってエレベーターに乗り込んだ。


人気モデルさんをたくさん抱えてるだけあってセキュリティは万全で何度来ても緊張する黄瀬君の事務所。


オフィスのドアを開けるとここでも受け付けの方がいてこの女性は社長の奥様。


「16時で社長とお約束の黒須です」

「伺っておりますので奥へどうぞ」


ここに来た時はいつも座らせてもらうソファに座ろうと奥へ進むと見慣れた顔がにっこり笑ってあたしを出迎えてくれた。

「みさきっち!お疲れっス」

「黄瀬君お疲れさまです」


その場にいる何人かのモデルさんもみんな顔は覚えてる。

黄瀬君の事務所は年に1回所属モデルさん全員の写真集を出すことになってるんだけどあたしはいつもそのメイクに呼んでもらってる。


「黒須ちゃん久しぶり」

「やほー」

「元気だったー?」


その場にいる全員が口々に軽めの挨拶をしてくれて私も挨拶を返す。


「お久しぶりです。その節は大変お世話になりました」

雇い主はもちろん社長さんだけどメイクをさせてくれたご本人達だって大切なクライアントさんであることに変わりはない。
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