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最愛 【黒子のバスケ】

第16章 愛しい体温


桜井さんがバスケできたなんて意外すぎる…

「あいつは相当なシューターだぜ。クイックリリースの3Pでうちのキャプテンとやり合ってたからな」

「え!?そうなの?ますます意外」

「青峰と同じ高校ってことには驚かねぇの?」

「なんかさっきのオーナーの青峰さんって呼び方が知ってる風だったから、やっぱりって感じだった」


ただのファンで名前を知ってる人ってだいたいは青峰って呼び捨てにしてるし、女性ファンとかだと大輝って呼んでる人も多い。
でも桜井さんは青峰さんって言ってたしその呼び方に淀みが一切なかったから知り合いだろうって言うのは想像ができた。


「よく聞いてるな」

「話を聞くのも仕事なので(笑)」

「だな」

大我と話しながら料理を待ってると桜井さん自ら料理を運んで来てくれて料理をテーブルに置くたびに小さく“スイマセン”って言ってる。
もうこれ完全に癖だよね。


「そう言えば、3日前に桐皇に行ったらセンターの男の子が青峰さんのサインもらったらしくて喜んでました」

「バスケ続けてんだな」





え…?



今なんて言った?



大我と話す桜井さんを見ながらどうして桜井さんが桐皇に行くのか不思議でしょうがなかった。

話の流れからしてOBだって考えるのが普通だけど桜井さんが桐皇なら青峰君もさつきも桐皇だったってことだよね。


青峰君もさつきもそんなこと一言も言ってなかった。
言わなかったことをどうこう言う権利なんてないって分かってるけど…


「おい‼食わねぇの?」

「あ…食べる」

「桃井と青峰がお前に桐皇だったってなんで言わなかったか考えてんだろ」


オムライスが美味しいとか言っておきながら、目の前のオムライスに手も付けずに考えてて、顔に色々でてたのか大我にあっという間に見抜かれた。


「まぁ…でも言わなかったからどうこうって訳じゃないよ」

「分かってる。多分あいつらだって別に隠すつもりなんてねぇと思うぜ。青峰の高校なんてネットで出まくってるし、お前が去年のハロウィンに着てた制服だって桐皇のだったしな」

「そうだったの?」


全然知らなかった。


青峰君とさつきが桐皇だったのには確かに驚いたけど、あたしがあの時の話をしたせいで二人がなんとなく言いにくかったんじゃないかなって思った。
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