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最愛 【黒子のバスケ】

第16章 愛しい体温


寝たふりだってばれてたのに恥ずかしすぎて目を開けられずにいると、青峰君がいきなり耳にキスしたからすっごい変な声出しちゃった…

もう……恥ずかしすぎ…


だけど、さすがのあたしもこれで寝たふりを続けるのは無理だって分かってるからしょうがなく目を開けることにした。



「オハヨゴザイマス」

「おはよ。お前そろそろ用意する時間だろ?」

「うん。そうです」

「もう少ししたら俺も起きるから先用意始めてろ」



青峰君にそう言われて、ベッドを降りる為に起き上がろうとしたら一瞬ぎゅっとあたしを抱き込んでから解放してくれた


キッチンでお湯を沸かして3人分の紅茶を淹れてから大我に声をかけた

「大我、起きてる?」

「おー。起きてる」

ママの部屋のドアの前から声をかけると大我はもう起きてるみたいだった


挨拶周りは何か所も回るからタクシーを使うって言ったのに、それじゃ俺のいる意味ねぇだろって大我が運転手さんの代わりをしてくれることになってた



大我と一緒に淹れたての熱い紅茶をちびちび飲んでると、青峰君も起きてきて3人で紅茶を飲みながら今日のフライトのことを話した。


「用意済ませたら俺は実家から直接空港入る」

「俺らは緑間んとこが車用意してるからそれで行くから空港で合流だな」

「ラウンジにいれば分かりやすいよね?」

結局今回のあたしのLAでのオペは緑間先生と真太郎と玲子先生、検査技師の水川先生と大我と青峰君が同行してくれることになった。


あたしの手術なのにこんなにたくさんの人に動いてもらって申し訳ないような気もしてる


特に青峰君と大我はせっかくの休暇なのにあたしが手術だからって一緒に来てくれる。

申し訳ないって気持ちの反面、一人では術前のレントゲンや採血で余計な事を考えてしまいそうで、二人がいてくれることはすごくありがたくて心強かった。



何も食べ物がないあたしの家ではご飯が食べられないから挨拶に回る用意を済ませて3人で家を出ることにした。



大我が車を正面に回すから先に行くってあたしの部屋を出たから、忘れ物がないか確認してからあたしも青峰君と一緒に部屋を出る為に玄関でお気に入りのヒールに足を入れた。


「出れるか?」

「うん!」


ヒールのお陰でいつもよりも青峰君と距離が近いことが嬉しくて、我慢してても緩む頬に力を入れた
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