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最愛 【黒子のバスケ】

第16章 愛しい体温


side青峰


___すごく幸せ


小せぇ声で顔は見せてくれなかったけど確かにそう言ってくれた。


俺だってそう思ってる。

みさきを抱きしめてるといつも感じる今までは感じたことのなかった感情

みさきが自分の女だって思うだけですげぇ幸せを感じられる



みさきに惚れた時、俺を好きになってくれるとは思ってなかった

過去に何かあると分かった時、どうしてやればいいのか分からなかった

そしてみさきの過去を知って、それでも俺を好きになってくれて、付き合うって決めてくれた時、どんなことをしても誰よりもみさきを幸せにしたいと思った。


みさきに惚れて
俺はたくさんのことを教えられた。


女なんてめんどくせぇと思ってた俺が、今は誰よりも一人の女を必要としてる。



だから……
さっき感じた体温をもう一度確かめたくなった

ギリギリのとこで理性を保って頬を触ると、少し目線を上げてウルウルした目を向けて俺を見てくれた



さっきしたとはいえ、いきなりして驚かせたくねぇ


デコにキスして高くて硬い鼻にもキスをした


くすぐったそうに少し笑ったみさきの唇に、さっきと同じ触れるだけのキスを落とすと触れた場所からみさきの体温が俺に伝わって全身に広がってく感じがした。


……すっげぇ幸せ



さっきよりも長く触れてゆっくり離すと、小さく口から吐息を漏らすみさきが色っぽくておかしくなりそうだった。


自分の気持ちをうまく言葉にできなくてキスを返したけど、みさきにも俺の気持ちが伝わって欲しい



「俺は最初にお前を抱きしめて寝た時から……ずっとそう思ってる」


こんなこと言うなんて柄じゃねぇって分かってる。

けど超鈍感なみさきに俺の気持ちを伝えるには言葉しかねぇんだから恥ずかしいとか柄じゃねぇとか言ってる場合じゃねぇ



顔だけは絶対見られたくねぇから頭を抑え込んだけど、小さく照れたよう“えへへ”とか言って笑う声が聞こえた。



マジで可愛すぎ。






自分の顔の熱が収まるのを待って頭を撫でてると規則正しい寝息を立て始めた。
少し体を離して覗き込むと、最初に抱きしめて寝た時と同じようにめちゃくちゃ可愛い顔してて、けど、あの時よりも俺にぴったりとくっついて目を閉じてる。




抱かなくても俺の腕の中で安心してくれてんならそれだけでいい





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