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最愛 【黒子のバスケ】

第15章 初恋


side青峰

やっべぇ…
なんだ今の

下唇噛んだり目くりくり動かしたりしてマジで困った顔して可愛すぎだろ…
俺の服を握ってる手すら可愛い

これわざとだよな?

イマドキ小学生だって彼氏いて名前で呼んでるっつーのに…みさきは天然記念物だ


けど…
こういう可愛い顔って多分俺しか知らねぇんだよな


「まったく…しょーがねぇな。今日は勘弁してやる」


俺激弱…


「うん…



あの…あたし…そのっ…えとね……




高校生の青峰君もすごくかっこいいって思ったよ」



あーもう無理
可愛すぎ



もぞもぞ布団にもぐって、すっげぇ小さくごにょごにょ言って俺の胸に顔押し付けて

頭まで熱くて絶対ぇ顔真っ赤なのに、それでも言ってくれた言葉がめちゃくちゃ嬉しい

この間は半ば無理矢理言わせたけど、今回はみさきが自分から言ってくれた。


名前も今すぐ呼んでほしいってことには変わりねぇけど、呼んでくれるようになるまで待つか…




「ありがとな」

「ドウイタシマシテ」


ははは!照れてんだな


みさきが片言になるときは大体照れてんだって最近気づいた。

少しずつでいい。

少しずつみさきを知っていきてぇ。


今まで付き合ってても相手のことを知りたいなんて微塵も思わなかった
相手がどうだろうが俺は俺だってずっと思ってきた


けどみさきだけはそう思えねぇ


ちゃんと知って理解して、みさきにとって俺が必要な存在だって思ってほしい


すげぇ好き



絶対ぇ離さねぇ




「眠たくなってきちゃった…」

「寝ようぜ」

「うん。おやすみなさい」

「おやすみ」








ぴったりと俺に沿うみさきの華奢な体を抱きしめて目を閉じると、すぐに規則正しい寝息が聞こえてきて、俺に回された腕の力が徐々に抜けてく


腕を下ろさせて指を絡めるとピクピク指が動いて少しだけ俺の手の甲に触れた


くすぐってぇけど……すっげぇ幸せ



初めて本気で惚れた女


すげぇ苦しい過去があってもそれに負けない強さがあって、一人でも道を切り開ける行動力と強い意志を持ってる

男がいなきゃ生きてけねぇような弱い女じゃないなんて分かってる

みさきがいねぇとダメなのは俺だ






愛してる…


誰よりも

何よりも

俺は、ここにいる一人の女を愛してる
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