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最愛 【黒子のバスケ】

第15章 初恋


side青峰

さっきと同じようにみさきを壁側に入らせてスタンドの灯りを消してから抱きしめた


「黄瀬君ってホントヤキモチ妬きだよね。美緒のこと好きすぎ」


なに人事みてぇに言ってんだよ
俺だってさっきすげぇ妬いたっつーの…


ちょっとお仕置きが必要だな


頭を引き寄せて、でこをくっつけてみさきのデカい目を捉えた。
逸らされねぇように頬を抑えると、途端に目をきょろきょろさせて慌てだした。





「お前さぁ…俺がどんだけお前に惚れてるか分かってねぇだろ」

「えっ!?…


あのっ…ちっちっ近いっ…からっ!!」


えっ!?じゃねーよ
この鈍感

暗くて顔色は見えねぇけど、みさきの顔が熱を持って目をぎゅっと閉じられた。


「こっち見ろよ」


「やっ…近いっ」

だから…その“やっ”ってのはヤメろ!!
それはズルいだろ!?

「やじゃねぇ。こっち見ろ」

「離れてくれなきゃ無理っ!!」

「離れねぇよ。いいから目開けろ」

催促されたみさきが目線を下げたまま何度も瞬きをして、めちゃくちゃ距離が近いから瞼が動く度に長いまつ毛がオレに触れた

すげぇくすぐってぇ…



「ちゃんと俺を見ろ」

「やっ!無理…近い」


何がなんでも俺を見ようとしねぇから、デコを離して顎を押し上げて上に向かせて強制的に目を合わせた。

デカくてうるうるした目と眉を少し下げて、困ったような顔して恥ずかしがって

あー…
可愛い

「妬いてんのが黄瀬だけなんて思ったら大間違いだからな」

「…」

「聞いてんのか?」

「き…き…聞いてますっ!…けどっ…何で?!」


はぁ?!
何でってそんなん黄瀬と同じに決まってんだろーが!
なんで進藤のことは分かって自分の事が分かんねぇんだよ


「お前なぁ…やっと付き合えた女が他の男かっこいいなんて言ってんの聞いて妬かねぇ奴がいると思ってんのか?」

「真太郎のこと!?」

「それもだ」

「それもって?」

「何で俺が苗字で緑間が名前なんだよ」


付き合ったら別に名前くれぇ呼んだっていいだろ
そもそも俺はずっと名前で呼んでんだし、なんでみさきはずっと苗字なんだよ




「だって……






好きな人の名前呼ぶのって…








すっごく…







すっごく恥ずかしいんだもん……まだ名字でゆるしてっ」
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