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最愛 【黒子のバスケ】

第15章 初恋


side青峰 


みさきを抱き込んで寝ようと目を閉じたとき、部屋に鳴り響くチャイムの音


「こんな時間に約束でもしてんのか?」

「ううん。してない」


心当たりがねぇにも関わらずリビングまで行って誰がきたのか確認しようとしてるみさきを押さえて部屋を出ると横の部屋から火神も出てきた。


「俺が出るからみさきのとこ戻ってやってくんね。多分酔っ払いが部屋間違えてんだろ」


火神にそう言われてみさきのところに戻るとクッションを抱えて明らかに怖がってる


「大丈夫か?」

「うん…でもなんだろ…ちょっと怖い」


そりゃそうだろ…
女の一人暮らしでこんな時間に何度もチャイムを鳴らされりゃ怖くねぇ訳がねぇ


ライトを点けたままみさきを強く抱きしめて背中をゆっくり撫でると俺の服をつかんで息を潜めてる。


火神が出りゃビビってすぐ帰るだろ



「大我一人で大丈夫かな…なんか反撃できるのいるかな」

「いや…いらねぇだろ」

反撃しなくたってあの迫力がありゃ大丈夫だ


それでも本気で火神を心配して、何度も“大丈夫かな”とか言ってウルウルの目で俺を見てくる




その目は頼むからやめてくれ…
さっきだってすっげぇキスしたかったけど、唇にしたら止まんなくなっちまいそうで唇の横にしてなんとかこらえたっつーのに…



マジで生殺し


みさきの顔を見てんのはヤバすぎるから頭を俺の胸に押し付けると、みさきが服から手を放して俺の腹に腕を回してきた。


やべぇ…
勃っちまう

…頼むからさっさとしてくれ




みさきと密着してるせいで反応する下半身を何とか落ち着かせようと別のことを考えつつ火神を待ってると、願いが通じたのか部屋のドアが開いた


「進藤来た」




「は?」

「え⁉美緒⁉」


進藤だと分かって明らかにホッとして俺から少し離れて見上げてくる。


だから…やめろって!!!

「リビングで待ってるぜ」

「あ、行くね」


すっぽり俺の陰に隠れたまま火神に返事をすると部屋の扉がまた閉められた


「びっくりしたー。てか、こんな時間にどうしたんだろ?」


ベッドから降りて髪を指で梳きながら伸びをして開かれた寝室のドア




理性を保つのは楽じゃねぇけど、みさきと過ごせる時間が減っちまうのはヤダ

つーか黄瀬んとこにいたんじゃねぇのかよ
ケンカか?
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