• テキストサイズ

最愛 【黒子のバスケ】

第15章 初恋


あたしが壁側に入ると青峰君がベッドに入って長い腕であたしをぎゅっと抱き寄せてくれた。


あったかい…


もう5月も後半だから気温が低い訳じゃないけど青峰君に包まれてるのはすごく暖かくて幸せだった。

青峰君も手術に同行してくれるって事は今日のお昼に聞いて知ったけど、入院したり実家にいたりすればこうやって一緒に寝ることはできないから、明日青峰君がお家に帰ることを考えると今日一緒に寝るのを最後にしばらくはこの腕の中とはお別れになる。

そしてもし、手術がうまくいかなければ…






きっとこれが最後になる



緩く抱きついていた手に力を入れてぎゅっと抱きつくと大きな手があたしの頭を優しく撫でてくれた。


大好き…
優しくてあったかくてかっこよくて、いつもぎゅってしてくれる青峰君がすごくすごく大好き


あ、そうだ…
さつき達に聞いた初恋の話聞いてもいいかな??


「ねぇねぇ…」

「んー?」

「どうしてあたしが16の時日本にいたって知ってたの?」


「あー…」

なんか言いたくなさそうなんだけど、聞いたらマズかったかな…


「あ、もし言いたくなければいいの」

「いや、そうじゃねぇよ。……お前さ、俺が話した初恋の女の話覚えてるか?」

「うん」

「あれは、お前だ」

さつき達から聞いてはいたけどにわかには信じられなくて青峰君に聞いたのに、同じことを言われたから本当だったんだって思うと嬉しかったけど、人違いって事だってある。
あたしが知らないだけで大我がほかの女の子と出掛けてたのかもしれないし…

「人違いじゃなくて??」

「俺はお前を見間違えたりしねぇ。髪の色は違ったけどあれはお前だ」

確かにあの時あたしはまだ髪が明るかった
それを知ってるなんて…

すごい偶然

「いつ気付いたの?」

「タワーで火神がお前にマフラー巻いた時。バッシュの店でも火神は同じ様にお前にマフラーを巻いてやってた」


そんなこと全然覚えてない…
大我はよくあたしにマフラーを巻いてくれたけどいつ巻いてもらったかまでは覚えてない

「すっげぇ驚いて…気づいたらお前が日本にいた事を口走ってた」


そういう事だったんだ

大我にも言われたけど青峰君はあたしに何かあった事を感じてたから、あの時すぐにさつき達の言葉に同調してくれたんだ

気付いてても聞かないでいてくれたんだ…
/ 1719ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp