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最愛 【黒子のバスケ】

第15章 初恋


さっきの黄瀬君の一言で自分の出張の荷物を片付けてから黄瀬君の部屋に上げてもらった。


「お邪魔します」

「青峰っちが待ってるっスよ」

出迎えてくれた黄瀬君がさっきの捨て犬顔が嘘みたいにいたずらっ子のように笑ってウインクをしてくれる。


なんか…すっごい恥ずかしい…

パタパタ顔を仰ぎながらなんとか落ち着かせようと廊下をゆっくり歩いてリビングを開けるとソファにいた青峰君がこっちに来て頭を撫でてくれた。


「荷物片付いたか?」

「うん」


青峰君って…雰囲気が甘すぎる。
あたしホント蕩けちゃいそう


あたしが荷物を片付ける間にみんなが軽くお買い物を済ませてくれてたらしく大我と美緒が一緒にキッチンでお料理をしてるのが見えた。


「あたし…あっち手伝ってくるね」

「あぁ」


すっごく嬉しいんだけどほんとに顔が見れない。
逃げるようにキッチンに入って手伝うことを聞くともうほとんど終わってるらしくお皿を出すだけでお手伝いは終わってしまった。


もう外はすっかり夜で黄瀬君の部屋から見える夜景はあたしの部屋から見るのとは比べ物にならない。

窓も大きいし高い位置から見れるからすっごく綺麗。


大我と美緒が作ってくれた軽めのご飯をおつまみに、みんなで乾杯してからあたしたちはソファで一緒にまったりちびちびつまんだり美味しいノンアルを飲んでる

「きーちゃん、テレビ点けてもいい?」

「いいっスよ。美緒やったげて」

「はーい」


リモコンに近い美緒がテレビの電源を入れると歓声が聞こえて、少しの間をおいて画面に映ったのはアメリカのストリートバスケのチームで悪い噂の絶えないJabberwock

それと…

少し幼い、さっきまで一緒にいたみんながvorpalswordsってユニを着て試合をしてる

「え!?何これ?試合したの?」

大我からも聞いたことなかった。
あの事があってから大我は日本でのことはあたしに何も話さなかったから試合をしたなんて知らなかった

「あ、ごめん。それDVDだ。ちょっとなんか見たくなっちゃって見てたんス。出しちゃっていいっスよ」


え、見たい…

「みさき、見たいんでしょ?」

エスパーさつき
あたしの表情を見て心を読んでくる。

「あたしも見たいし見てもいい?」

美緒も初めて見るらしく目をキラキラさせながら黄瀬君に聞いてる。
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