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最愛 【黒子のバスケ】

第15章 初恋


side火神

あー…また腰抜かした。


ダメだなこりゃ。


「青峰、ちょっとこっち来い」

ソファに座らされてもうつむいたままのみさきは多分顔が真っ赤で隣に青峰がいたらぶっ倒れる。


「なんだよ」

みさきの横から立ち上がってさっきとは別人のように不機嫌そうにこっちに来たから、みさきを落ち着かせるために青峰を少し離れた場所に呼んだ。


「お前な…いきなり抱き締めんのマジやめろ。二人ならいざ知らずこの間の試合ん時だってみさきが腰抜かしたの知ってんだろ?」

「お前らがいじめんのが悪りぃんじゃねーかよ。好きな女がいじめられてたら守るに決まってんだろ」

「いじめてねぇわ!阿保か。ただの普通の会話だろ」


まったく…
青峰は、みさきの事となると過剰反応しすぎなんだよ。
さっきの会話がいじめてることになるなら日常会話ですらまともにできねぇじゃねぇかよ

「普通の会話であいつが“意地悪”なんて言う訳ねぇだろ。何いじめたんだよ」


「あのなぁ…このタイミングでいじめられるわけねぇだろ。また鼻血出されたらたまったもんじゃねぇっつーの」


みさきは青峰のことになるとすぐに真っ赤になって鼻血出したり腰抜かしたりしててこっちだって迂闊にからかえるような状態じゃねぇ。

さっきの会話のことを青峰に説明してちょっと落ち着くまでここで待ってやれっつったら意外にもあっさり言うことを聞いた。


「しょうがねぇから今日はお前らと行動するわ。買い物ならみさきもさつきたちとの方が楽しめんだろ」

「そうだな。化粧品見るとか言ってたし一緒にいねぇ方が自分の為でもあるな」


みさきは服はサイズさえありゃ俺と大して変わんねぇくれぇの早さだけど化粧品を見始めたらマジでやべぇ。

3時間でも4時間でもそのフロアで楽しそうに選んでる。
まぁ今回はアウトレットだし自分用しか買わねぇだろうけどそれでもあいつの化粧品の買い物には付き合ってられねぇ


かといって完全に別行動すんのも心配だし少し離れて姿が確認できるところにいりゃ俺たちも安心できる。






「大ちゃーん!かがみーん!赤司君がそろそろ出ようって!」


みさきの座るソファから桃井が振り返って俺たちを呼んでくれたから昨日と同じように車に乗り込んで旅館を後にした



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