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最愛 【黒子のバスケ】

第15章 初恋


side青峰

「キャップくれちまったならさっさと買えよな。ただでさえ目立つのにねぇとか言って何考えてんだよ」

「あー?しゃーねぇだろ」

あん時は書くもんがあれしかなかったんだからよ。


空港みてぇにすぐ移動すんなら別になくてもいいっちゃいいけど今日ほど人の多いところに何時間もいんのはさすがに面倒なことになりそうだな…

着いたら適当なの買うか


火神に説教されながらどんな店があんのか検索してると部屋のチャイムが鳴ってさつきと進藤が来た。


「黄瀬と黒子なら部屋あっちだぜ」

「うん。知ってる。あっち行くんだけど、その前にちょっと大ちゃん呼んでくれる?」


さつきが俺を呼んでんのが聞こえたからドアの方に行くとニタニタと笑うさつき…と進藤


「…んだよ。来んならみさき連れて来いよ」

「みさきあたしたちの部屋にいるから大ちゃん行ってよ」

「なんか話したいことあるって言ってましたよ」


二人で顔を見合わせてニタニタしやがって。
けど呼びに来たんならまぁいいか


「分かった」


そのまま部屋を出てみさきのいる部屋のチャイムをならすと部屋のドアが開いてみさきが顔を出した。


「あ…あの、来てもらっちゃってごめんね。忙しかったよね。出がけにごめんね」

手ばたばたして早口で目合わせなくて顔真っ赤ですげぇ可愛い。
なんか…めちゃくちゃ新鮮

「もう用意済んでっから大丈夫だ」


「あの…えと…昨日ね、みんなにお土産渡したんだけど青峰君に渡せてなくって、渡したいなって思ったんだけど今渡してもいいかな?」

あー。俺がいろいろヤバかったせいで逃げた時か。
みさきの事だから誰かに渡しておくのかと思ったけど直接渡してくれんのがすげぇ嬉しい


「もらっていいか?」

「あ、うん!あの…好みじゃなかったら使わなくっても大丈夫」

そう言って差し出してくれた紙袋はイタリアの有名ブランド。

「開けていいか?」

「うん」


袋を開けて包みを開くと黒のキャップでブランドの名前は横に小さめに同系色で刺繍があるだけのシンプルなのですげぇ俺好み

みさきの選ぶものはいつも俺の好みを突いてくる。


「すげー気に入った」

「ほんと?」

「あぁ」

「サインして渡してないって聞いてたから…もし使ってもらえたら嬉しい…です」
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