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最愛 【黒子のバスケ】

第15章 初恋


全員で朝食を済ませた後部屋に戻る途中で青峰君にだけお土産を渡しそこねたことを思い出した。


なんて言おう…
今日じゃなくても渡せるかな…


すっごく意識しちゃって普通に話しかけたりするのも緊張してどうしていいか分からない。



考え込んだまま部屋に戻ってさつきと美緒のメイクを軽く直して自分もリップを塗りなおした。



「あれ、そういえばさ…みさきこれ青峰さんに渡さなくていいの?」

荷物をまとめながら美緒が渡せてないお土産を見てる。

「うーん。なんかタイミング失っちゃって。渡そうかなって思ってたんだけど今日じゃなくていいかなって」

「えー今日渡しなよ。あたしと美緒はちょっとテツくんときーちゃんとこ行ってくるから大ちゃんにここに来てもらって渡せばいいじゃん」

「そんな…また今度渡すから大丈夫」

「もー!いいから早く渡しなさい。じゃあ大ちゃん呼んでくるからね」

「ほら、そんな困った顔しないの」

困るよ…
二人になるのすっごい緊張するんだから。

大好きなんだけど緊張してドキドキして普通に話せなくなっちゃう。

「だって…あたしこういうの初めてで…どうしていいか分かんない。片思いなら勝手だって思ってきて付き合うなんて考えてもなかったし、青峰君があたしを好きなんて全然思わなくてだから今までは大丈夫だったけど、なんか…なんかダメなの‼すっごい緊張しちゃうの」



「さつき…」

「うん…」

「「みさき、か~わいい‼‼!」」


ねぇ…あたしの話聞いてた?
顔を見合わせてピョンピョン跳ねながらすっごく楽しそうに笑ってる美人な2人

「ちょっと‼人が真剣に言ってるのに笑わないでよ‼」


「ごめんごめん。だってみさきがすっごい可愛いんだもん。渡したらきっと大ちゃん喜んでくれるよ」

「そうそう。それに青峰さんだって自分だけもらってないの分かってると思うからきっとくれるの待ってると思うよ。頑張って」


「…うん。分かった…」




さつきと美緒が部屋を出て、黄瀬君たちのところに行くついでに青峰君を呼んでくれるって言ってたから部屋で待つことにしたけど落ち着かない。




どしよ…
なんて言って渡そう。
気に入ってもらえなかったらどうしよ…


広すぎるシンとした部屋をぐるぐる歩き回ってなんて言おうか考えてるとチャイムが鳴って青峰君が部屋に来てくれた。
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