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最愛 【黒子のバスケ】

第15章 初恋


そっと部屋の扉を閉めて奥に入ると盛り上がってるベッド

この旅館はベットでもいいしお布団でもいいけど、背の高い男性陣は多分みんなベッドにしたんだと思う
お布団じゃ脚がはみ出しちゃう


「青峰君、朝だよ」

あたしのせいで夜更かしさせたのに起こすなんてちょっと罪悪感あるけど、朝ご飯食べなきゃお腹空いちゃうし体によくない

ツンツンして何度か名前を呼んでも全然反応しない


隣に座って出されてる手を取って指のマッサージをしながら起きてもらえるようにたまに声をかける


「起きて」

「青峰君」



ツボを刺激しながら何度か名前を呼ぶと、指がぴくぴく動きはじめた



「……みさき」

マッサージしてる手にギュっと力が入ってあたしの手を握って、青峰君が寝起きの擦れた低い声であたしの名前を呼んでくれる


「朝だよ」


「…5分だけ」

そう言ってあたしをベッドに引きずり込んでギュっと抱きしめてくれた


付き合ってなくてもこうして抱きしめてもらうことはあったけど、付き合ってるって思うとドキドキが何倍にもなった


ベッドの中は青峰君の体温で温められててすごくあったかい

あたしを抱きしめて目を閉じる青峰君の顔を盗み見て勝手にドキドキしてる

自分の腕を青峰君に回してちょっとだけギュってすると口元が少し笑った


かっこいい…

寝てても起きててもすっごくかっこいい

本当に付き合ってるのかな…?

なんか全然実感ない


約束の5分を過ぎて10分経っても起きない青峰君をそろそろ起こさないと、あたしが寝ちゃう。
朝ごはんが美味しそうだったから絶対食べたい


「青峰君、10分経ったよ」

「…まだそんな経ってねぇだろ」

「経ってる」

「このままここにいようぜ」

「ダメだよ…ご飯食べなきゃ」

あたしもそうしたいところだけど…ご飯も食べたい。

「お前にメシ抜かせる訳にいかねぇし…起きるか」

あたしの背中を撫でてギュっとしてくれる青峰君を見上げたら目が合った


「青峰君おはよう」

「おはよ…みさき」

そう言ってあたしのおでこにそっとキスをくれた。


どうしよ…
顔が熱い…

恥ずかしいのに嬉しくてくすぐったくて…堪らなく幸せ


これが恋をするって事なんだ…



初めての恋は

それが幸せなことなんだってあたしに教えてくれてるようだった
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