• テキストサイズ

最愛 【黒子のバスケ】

第15章 初恋


side青峰


起こしに来てくれたらしいみさきをベッドに引きずり込んで抱きしめると、細い腕を俺に回して抱きしめ返してくれた。


こんな少しのことでもめちゃくちゃ愛しいと思う。


付き合う前から結構抱きしめてたけど、全てを知って、みさきを抱きしめられることは当たり前じゃねぇんだって思うと自然と腕に力がこもった。


俺だけが許された特権。
俺だけが知ってる抱きしめた時のみさきの表情


ずっとこうしてたくなる

けど昨日あんだけ泣いてカロリーを消費させちまったから、朝食を抜かせる訳に行かなくて渋々起きると、俺の腕の中で目をウルウルさせて俺を見つめてまつ毛をパタパタ動かしてる。



…すげぇ可愛い

寝起きが悪いだの不機嫌だの言われてる俺だけど、みさきがこうやって起こしてくれんなら朝からめちゃくちゃいい気分になれる。

名前を呼んで、今まで内緒でやってきたデコへのキスをすると、俺の体から腕を外して自分の顔を手で隠して耳まで真っ赤になってる。


新鮮すぎる反応が可愛くてもう1回強く抱きしめた。

薄着のみさきから伝わる体温がめちゃくちゃ心地よくて、起きなきゃいけねぇってことを忘れそうになる。

けど…そろそろ俺も限界だ。


「朝飯なんだった?」

「あ…えっとね、和食だった。ごはんとお味噌汁と温泉卵とお魚と…あれ、あとなんだっけ?ちょっと忘れちゃった。でもね、すっごく美味しそうだった」


この体勢で色々聞くのは自分を追い込むだけだってことがよく分かった。
デカくてウルウルの目で俺を見ながら、首傾げたりして笑ってめちゃくちゃ可愛い。


もう朝飯よりみさきを食いたい

まぁそんなこと絶対しねぇけど。


みさきを解放してベッドから降りて、みさきがベッドに座ってヒールに足を入れながら上半身を折りたたむと、髪がさらさらと落ちてそれが邪魔だったのか細い指で髪を耳にかけて髪を寄せた


そのなんてことない仕草も色っぽくて、このまま二人でいるのはヤベェって脳が警告を鳴らすから、俺も着替えを済ませて一緒に部屋を出た。



一緒に廊下を歩きながらきょろきょろ落ち着かねぇみさきを見てるとすげぇ楽しい。


付き合ってる実感はほとんどねぇけど、みさきのこういう反応が俺を好きだって言ってくれたことが現実だったって思わせてくれた。
/ 1719ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp