第21章 ダイエット
『………………嘘でしょ。』
自室にある体重計。
少し埃がかったそれに乗れば表示される“前回測定時+4.2㎏”という現実にショックを受ける。
否、それよりも正確な数字を導き出した焦凍が怖い。
申し訳程度に体重計を綺麗にし、痩せることを意識する為あえてベッドの側に置き直す。
すると突然インターホンが鳴り響いた。
早い人はもう寝ている時間だというのに誰だろう。
玄関に進みそのままドアを開けると少し眠そうな顔をした焦凍だった。
轟「こんな時間に悪りぃ。の様子が気になってな。」
『別に傷ついてはないけれど強いて言うなら増えた数字まで言い当てたのが怖いかな。』
轟「……?毎日見てれば分かるだろ。」
『普通は毎日見てるからこそ分かんないんだよ。』
轟「………そういうもんか。で、ダイエットするんだろ?」
部屋の中へ招き入れ温かいお茶を出すと余計に眠気が増したのか、とろんとした目つきで現実を突きつけた。