第18章 短い命
轟「楽しいな、これ。」プシュッ
緑「ちょっ、轟君!かかってるよ!」
轟「悪ぃ。」
『謝らなくていいでしょ。そういう遊びなんだし。』プシュ
轟「それもそうだな。」
緑「だからってさんまで!………よしっ、僕も負けてられない!!」
未知なる可能性を秘めた少年少女達は短い青春の一ページを存分に噛みしめる。
永遠にこの時が続けばいい。
そんな願いは渋い声によって呆気なく終了を告げられた。
————————「お前ら何やってるんだ。」
あれだけ煩わしいと思っていた蝉よりも遥かに騒がしかったA組は相澤先生の登場により一瞬にして動きを止める。
一同「「「「…………………。」」」」
怒っている。
誰がどう考えても怒っている。
クラス全員の注目を集めている彼の表情は冷ややかに笑みを浮かべこう告げた。
相「そうか、そんなに草むしりが楽しいか。じゃあ校舎周りもしてもらおう。」
(やってしまった……。)
この苦い経験も青春の一ページにしっかり刻まれることであろう。
END