第1章 恋煩い
4限目。
マイク先生の無駄にテンションが高い授業を聴きながら惟ることは、今日のお昼ご飯は何にしようかな。と一見すれば主婦らしい考え。
だがここは雄英高校。
最新の設備が揃っているうえにランチラッシュの美味しいご飯がある。
故に私はメニューを選択するだけ。
ただ美味し過ぎるのも罪なものだ。
こうやって毎日多大な選択肢の中からたった一つを選ばなければいけないのだから。
マ「Hey,!上の空になってるゼ〜?もしかしてLoveか!?Loveについてシンキングタイムなのか!?」
名指しされたことでクラス中の視線が私に集まる。
『いや、そんなHey,Siriみたいなノリで言われても…。』
マ「おぉっと!コイツはシビィィィィ!!!Loveについて考えるのも良いがノートも取ってくれよ!?」
『はい、すみません。』
Loveについてとは何なんだ。
めんどくさいからあえてスルーしたが高校生が年がら年中恋してると思ったら大間違いだ。
そもそもヒーロー科に入った時点で愛だの恋だの言ってられない。
私はお昼ご飯のことで頭がいっぱいなんだから。