第5章 ごめんなさい。
「エルヴィン」
「終わったのか、ミケ」
「ああ。お前はお楽しみ中だったみたいだが、報告だ。全て搬入し終わった」
ユリアはうずく下半身に足を焦らせながら、二人の落ち着いた様子で行われる業務連絡を聞く。
「了解した。ミケも来い。俺と同じで、奥様みたいな女性がタイプだったろう」
ユリアの心臓は近付いてくるミケにドキドキとうるさく脈打っている。
ベッドに横座りになり、顔が近付いてくる。
キス……ではない。匂いを嗅がれている……ようだ。
鼻息が肌を掠める。
「あ……う、ひっ……」
恥ずかしい、だがそれ以上にミケの行為に感じてしまっている身体。耳元でスンスンと匂いを吸い込む音と吐息が一定の間隔続き、ユリアは横を向いていたせいで、逃げ場をなくした唾液が口の端から垂れた。
「俺のこの行為で、こんなに気持ちよさそうにする人間は初めてだ」
フンと鼻を鳴らしたミケは、エルヴィンと押さえ付けるのを交代した。
「さて奥様。じっくりと堪能したいのは山々なのですが、私共は昼から別件の作業がございまして」
本当に申し訳ない、と、エルヴィンは床に屈んでユリアの開かれた股に手を伸ばして触れた。
「ここだけ色が付いてる。匂いもメスのそれだ。本当に淫乱ですね、奥様は」
そう言い放ち、エルヴィンはストッキングを掴んで乱暴に引き裂いた。ビッと独特な音が聞こえて、ユリアは身体を揺らした。
空いた穴から手を侵入させて、エルヴィンはユリアの尻を撫で、下着の上から陰部に口を付ける。
「ぁはっ……」
待ちに待った刺激に、エルヴィンの行動ひとつひとつに感じてしまう。