第4章 性的趣向
頭や表情は「?」となったユリアに、困った笑顔で手を握って説明した。目を閉じさせられた時に付けていたらしい。
「も・・・良かった・・・うああぁん」
「本当に申し訳ない・・・」
「馬鹿!責任取れ!この変態!性犯罪者!!」
「う・・・」
コンドームを外して後処理をしつつ、完全に反省の声色をしたエルヴィンに涙を拭いてからユリアは言い放った。
「今後、私みたいな被害者を出さない為にも、私と付き合って!!」
「・・・は・・・今何て・・・」
「嫌とは言わせないから・・・!もうすぐ高校卒業だし無理だとかそんなのは・・・わっ!?」
突然抱き締められ、全体的に大きく、腕や胸板が太く、厚い体に包まれて話を止めた。
「嘘みたいだ、本当に鵜呑みにするぞ・・・!!君がいい、もう君がいるなら水着は要らない・・・君が欲しい、ずっとこの先も・・・!」
信じられないよ、と体を離しながら言うエルヴィンを、呆気に取られながら見つめる。
「ん?どうかした?」
「そんな喜ばれるとは・・・でもやだよ、学生卒業して水着着ないからポイされるのは・・・断るなら今の内・・・」
「ポイなんてする訳が無いだろう。もう他の男には触れさせない。・・・君は俺の女神だから」
ユリアの足の甲にキスをして、また抱き締めてきた。
「・・・でもね、エルヴィン」
「なんだ?」
「水着はまだ着れるうちに着たい・・・それにエルヴィンに撮られて見られたい・・・だから・・・その・・・水着は続けよ?」
「・・・」
この後すぐ、二人は再び交わり、ひと箱に12個入りのコンドームをその日の内に全て消費しても尚足りない程に欲情が止まらず、二人で近くのコンビニに買いに行ったのは今でも笑い話。
ユリアは高校を卒業して25歳になった今では、40も半ばのエルヴィンとノーマルだったり、アブノーマルな 日常を過ごしている。
-END-