第3章 性的好奇心
「な、に……?剃毛……?」
「ああ、そうだ」
ユリア達夫婦は結婚して子どもも二人いて、周りから見ればただの幸せな家庭。 だが、少し変わっているのは、今まさに剃毛をさせて欲しいと頼んできているこの人物。夫のエルヴィンである。
色んなセックスをしてきた。
そう、色んな。プレイを。
SMなんかはもちろん、兄妹設定、先生と生徒、上司部下。エルヴィン曰くだが、子ども達が産まれる前、ユリアに運転中にフェラをさせて、堪らなくなったエルヴィンが路肩に避けてそのまま最後まで終えたことが未だに忘れられないらしい。ちなみにこれはプレイの話とは関係の無い話。
とにかく、夫が変態なのだ。
次は“剃毛プレイ”がしたい、そう言ってきた。
ダイニングテーブルに両肘をついて真剣な眼差しを送るエルヴィンは、剃毛への抵抗を見せるユリアの腕を容赦なく引き、夫婦の寝室へと向かった。
ベッドでユリアを待たせ、袋を手に戻ってきた。