第21章 器の守護者
エルヴィン団長とユリアは散々互いに舐め合い、遂に、エルヴィン団長はユリアの背中をベッドに押し付け、首に手を置いた。押し潰されたユリアからは声はない。だが本当に、気持ちが良さそうな顔をしていて。
「はあっ、はあっ!!ユリア、何処に、何が欲しいか言え」
「あ"い"……え、るび、だんちょ、の"!!ザーメン、私の、子宮に、いっぱいください……っ!!」
ユリアが絞り出した声で言う。
エルヴィン団長もまた笑って、ユリアにキスをしながら腰を打つ。
俺も扱く手を早める。ゾクゾクして死にそうなくらい興奮して……
「ユリア、全部飲んで、孕めよ……!」
「は、いっ!!だんちょの赤ちゃん……欲し……っ、ん"、んあぁぁっ!!」
エルヴィン団長はユリアを抱きしめ、ユリアは精一杯エルヴィン団長に顔を向けて、二人はキスしながら絶頂を迎えた。
俺もそれに混じるように、扉に向かって射精した。
息が、出来ない。
酷い興奮と、酸欠でふらつく。
とりあえず、この部屋から、離れなくては。
俺は後ろに手を付き、体を捻って四つん這いになるが立てない。
部屋を少し進んだところで、背中が重くなり、床に押し付けられた。
「お前か、最近、私を嗅ぎ回っていた鼠は」
意識はあるが、身体は全く動けない。
「ユリアはいずれ返す。……私が、死んだらな」
エルヴィン団長は俺を仰向けにし、服装を軽く整えて、団長室から廊下に出した。
「部屋に戻れ。明日、お前に処分を下す」
エルヴィン団長はそう言った。
次の日。
当たり前のような顔で団長室にいたエルヴィン団長に俺は、兵団から去るように言い渡された。確かに、俺は深入りしすぎてしまった。
本棚をみる。ユリア、またいつか、会えたらいいな。
俺は「長生きしろ」とエルヴィン団長に言われ、それを振り向かずに背中で聞いて、団長室を去った。