第17章 赤ずきんちゃん
事件のあった森を颯爽と駆けていき、森の中にある祖母の家へと到着した。辺りに焼き菓子の甘い香りが漂っている。
幼い時には、近所の悪ガキに「お前のばあちゃんは森に住む魔女だ」とからかわれてよく喧嘩した。
馬を馬繋場に繋ぎ、水を飲ませて祖母の家に入った。
「おばあちゃんっ!」
「あら、ユリア!いらっしゃい!」
「駄目だよ、ちゃんと横になってなきゃ……」
「嫌だった?ユリアが大好きなクッキー焼いたのよ?一緒に食べましょうよ」
「もう、私はおばあちゃんの腰が心配なのよ?」
気丈な祖母に押され、二人でお茶にする。
この時間が大好きだ。お茶の後は川に水汲みに行ったりした。
あっという間に時間が過ぎ、空が橙色に染まり始めた頃。
「いいわよ、ユリアが帰るのが遅くなっちゃうでしょう?」
「いいの!おばあちゃんが川に水汲みに行くのも大変なの知ってるし、腰に響くから乗れないにしても、荷運びには使えるから!馬は置いていくね!じゃっ!また来るね!」
「こら、ユリア!待ちなさい!ユリア……」
祖母の呼び掛けを振り切るように家から出て、夕陽に染まる美しい景色の中を走る。
暑くなったので一度足を止めて、赤いずきんを頭から取った。
「……ふふ、おばあちゃんのクッキー、またたべたいなあ」
祖母の姿とその手にある沢山のクッキーを思い出した時だった。
突然口を塞がれ、抱きかかえられた。
道から離れて、森の中の木々の中で地面に降ろされて服を突然破かれた。
「やっ……いやあぁぁ!!」
「静かにしろ、」
マント付いたフードを目深に被った男。目が合ったのはこの辺りでは見た事の無い、金髪で、しっかりとした眉の大柄な男。
彼が狼男なのか?しかし今はまだ明るい時間だ。なのに、何故。
ユリアの思考よりも、その狼男が肌に吸い付いてくる方が早かった。拒否をしても無駄で、押しても力の差や体格の差で全くビクともしない。
腕を頭上で纏められ、狼男は自分のいきり勃ったペニスとユリアの下着をズラし、まだ男を知らぬ秘密の場所へ唾液を塗った。
「っまさか、やだ、いやっ、やだやだやだ!!やめてえっ!!!」
狼男は熱い塊をユリアの膣口に押し付け、メリメリと押し拡げながら容赦なく腰を打ち付けた。