第12章 ごめんなさい。②
二時間後。エルヴィンとミケが部屋に戻ってきた。
初めは力んでいた身体は力無く揺れ、震えながらマスクからは唾液が流れている。床もソファーもシミができていた。部屋はメスの臭いが充満し、二人はその厭らしい光景に頭がクラリとする。
戸が閉まる音にも反応しないユリアを置き、部屋を出る前にセットしたカメラの動画撮影を終了させて再生した。
ざっと様子を見た二人は互いに息が上がるのを感じる。
「ああ……こんなになって……」
エルヴィンは口元に手を当てて哀れむような雰囲気だが、すっかり口角は上がってしまって悦びが隠しきれないようだ。
それはミケも同じで、普段人が笑わない所で笑うエルヴィンよりはツボが人並みだとは思っていたが、今はエルヴィンと同じ様に口角を上げていた。
「可愛い」
ミケがつい言葉に出すと、床に水が落ちる音がして、ユリアが潮を吹いた事を知らせた。
「ミケ、もう無理だ」
「ああ、解ってる」
二人はユリアに近付いてアイマスクをゆっくり取った。
泣いているユリアと目が合う。眉尻がこれでもかと下がり、二人に何かを訴えている。
「気持ちよさそうだな」
ミケが玩具を足で動かす。
ユリアから「ん"」と短い声が聞こえて、ブルブルと震えた。
「俺達のチンポは要らなそうだな」
ミケがユリアに言うと、首を横に振った。
「何?あんなに乱れて、まだ俺達が欲しいのか」
ユリアが目線だけ上にして二人を見たまま頷く。また震え始めて絶頂が近い事を感じさせる。
ユリアは唸り始めて身体に少し力が入り始めた。エルヴィンとミケはそれを眺める。二人の股間も部屋に入った時点でパンツが窮屈な程に腫れていて、今のユリアをぐちゃぐちゃに犯し潰してその様子を旦那に送り付けてやろうか、なんて考えていた。もちろん関係を続ける為にそんな事はしないが……
ユリアの目が天を仰いで首もソファーの背もたれに預けられた。もう何十回目の絶頂。ユリアは二人の前で酷く身体を揺らした。