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ヒプマイに溺れる【短編集】

第11章 男の勝負【入間銃兎】


「ん〜、、じゅうと?」

起きると隣には銃兎の姿がなくて寝ぼけた頭で周りを見渡す

(あの後着替えさせてくれたのか...てか気絶するほど激しくされた気もしなかったんだけどなぁ)

今の自分の姿をみて昨晩のことを思い出す

「起きましたか」

「ん、起きた。ひっぱって〜」

「はいはい」

両手を差し出すと自分の右手の小指に身に覚えのない何かが太陽の光で反射する

「ん?何これ」

「気づきましたか?ピンキーリングですよ。私からのホワイトデーです」

「...まじ?嬉しい」

「良かったです、、、毎日身につけてくれますか?」

起き上がらした後銃兎の手は私の頬を優しく撫でる

「うん!、、あぁでも無くしたり傷付いたりしたら嫌だな。」

「それもそうですね。ではこうゆうのは如何ですか?」

銃兎は小物を入れている棚からネックレスのチェーンだけを取り出して私の指から指輪を取るとチェーンに通してくれた

「いい!それなら付けてられる!ありがと〜」

「付けさせてください」

「うん!」

「いえ、そのままで」

後ろを向こうとすると肩を掴まれ、抱きつくように銃兎が私の後ろでネックレスを付ける

「ふっ」
(昨日のちゃんと痕ついてるな)

「銃兎なんで笑ってるの?」

「別に、似合ってる」

「ふふっありがと!」

嬉しそうにニコニコしながら指輪をいじる石波

「顔洗ってきては?」

「うん、そーする」


顔を洗ってリビングに行くと机の上に昨日は見なかったケーキの箱が置かれていた

「これどーしたの?」

「私からのホワイトデーですよ」

「それさっきも聞いたんだけど...」

「まぁ開けてみてください」

箱を開けると数種類のチーズケーキが入っておりチーズケーキの詰め合わせとなっていた

「わーい!!いっただきまーす!」

用意されていたフォークで1番手前のケーキを食べる

「美味しい!」

「それは良かったです」

「...何を貰った所で銃兎以外からじゃ意味なんてないのにね」

私は昨日貰ったお菓子を思い出して銃兎に笑いかける

「そう..ですか」
(俺が牽制するまでもなかったか..。)

「そーだよ!銃兎が思ってるよりずっーと銃兎のこと好きだもの」

ニカッと笑ってせれば銃兎も優しく笑った
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