第16章 念願
『えっと…これは?』
メイド「お嬢様とご主人様も猫耳を付けて頂き、一緒に美味しくなるおまじないをしてもよろしいですか?」
『…えっ?わ、私もするんですか!?』
メイド「もちろんです♡きっとお似合いですよ?」
そう言って優しく微笑むメイドさんは、私の頭に猫耳のカチューシャを付けたかと思えば、今度は一郎くんの頭にも猫耳のカチューシャを着けた。
メイド「ほら、お2人ともとってもお似合いですよ!」
いや、似合ってなくても似合ってますって言うよね絶対に!
すっごい恥ずかしいんだけど…!
……ってゆうか、一郎くん可愛すぎる…えっ、似合ってるんだけど猫耳…可愛い…写真に残したい…後で撮ろっと。
そう思いながら一郎くんを見ていれば、一郎くんは顔を真っ赤にしながら俯き加減で唇を噛み締めている。
一郎「っ………」
いや、可愛いんだが???
きみ可愛すぎるよ???
一郎くんの猫耳姿が可愛くて悶絶していれば、メイドさんがおまじないのかけ方を説明してくれた。
メイド「では一緒にお願いします!せーの、美味しくなぁれ、萌え萌えキューン♡」
『き、キューン…!』
オムライスの前でハートを作り、メイドさんのおまじないを見様見真似で真似をする。
一郎くんも強制でやらされてもうメンタルズタボロになっている一郎くん。
なんかごめん…でも可愛いよ…
そう思いながらも、食べるまでの工程を終えてやっとメイドさんがはけて行った。
『一郎くん…猫耳可愛いね?』
一郎「…………」
あれ?なんかめちゃくちゃ睨まれてない?
気のせいかな?はにゃ?