• テキストサイズ

小鹿の隠れ家

第1章 恋愛に至る道(出会いから恋に辿り着くまで)


08

佳乃子と別れて囲炉裏部屋に着いた光忠は、開けた障子をそっと閉めたくなっていた。
少しだけ視線を外して、もう一度部屋の中を見渡すが開けた瞬間とまるで変わりがない。
何があったのか聞くためにはその場に入るしかなく、光忠は小さく息を吐きながら囲炉裏部屋へと入ると障子を閉めた。
部屋の中にはこの本丸に居るほぼ全部の刀剣男子が集まって何やらひそひそと言葉を交わしていた。
光忠が呼ばれた理由は何か、なんとなく察せられて少しだけ遠い目をしたくなったがまずは用件を聞こうと自分を探していた当人であるはずの長谷部を見る。

「すまんな」
「大丈夫だよ。何かあった?」
「ああ……」

視線が合うと軽く手を上げて手招いてくるので、光忠は傍に行って示された座布団に座った。
何故か少しだけ言いづらそうな表情で謝罪されたので首を傾げれば、更に言葉を濁して口籠る。一体何があったのかと不安になる。
もし佳乃子と遭遇したのならとっくの昔に騒ぎになっているはずだがそんな騒ぎは今の所ないのだから、佳乃子はあのすばらしい察知能力で逃げ切っているのだろう。
少しだけ、自分たちの偵察能力を伸ばす指導をして貰ったら飛躍的な効果が得られるんじゃないかと思ってしまうが、それが出来るなら今頃とっくに刀剣男子全員と顔合わせが住んでいるよね、と一人ツッコミを入れる。
そんなことを考えながら待っていると、漸く何か思い切りがついたのか長谷部が口を開いた。
/ 34ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp