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小鹿の隠れ家

第1章 恋愛に至る道(出会いから恋に辿り着くまで)


何も力がなく、母親にすがるばかりの自分に守れる物があるのだろうかと、こんのすけの言葉に困惑を覚えた物の見て回った刀剣男子たちの疲労具合に自分で出来るモノがあるならばと決意を固めたばかりだ。
中でも、出会い頭に失礼なことしかしていない自分に文句も罵りもせず優しかった光忠の疲労度はトップクラスだったのが余計に佳乃子のその決意を強くさせた。
だからこそ、自分が出来るかを確認して回り、維持出来る最大の日数を刀剣男子の休暇に当てようと采配したのだ。
泣きながら、怯えながら、それでも必死に見上げて訴える佳乃子に、折れたのはやはり光忠だった。
困ったような表情で佳乃子を見下ろし、再び零れて止まらなくなった涙を拭ってやりながら諦めた様にため息を一つ零すとふっと笑みを見せた。

「わかったよ、でも、傍に居るのは止めない。近侍だからね」
「っ、でもっ! それじゃ……」
「傍に居るけど、何もしない。ただし、料理はさせてよね。あれは僕のストレス発散だから」
「……ほんとに、なにもしない、ですか?」
「うん、佳乃子ちゃんが、主が助けてって言わない限り見てるだけにするよ」
「っ、ぜったい、ですよ?」
「わかったよ」

何度も念を押して、出来るなら寝て休んでいて欲しいのにと言いながらも小さくこっくりと頷いた佳乃子に、光忠は微笑んでまた頭を撫でると書面を受け取った。
その書面には今日から一週間の休養と、その間一切をしないように、特に疲労度の濃い刀剣男子たちは一日は寝て過ごすようにと意外に細かな指示が手書きで記されていた。
こんのすけから、と言われたが新しく就任予定の審神者からだと伝えた方が良いかもしれない、と光忠は考えながら落としたバロンを拾い上げ、またバロン越しに視線を向け始める佳乃子に微笑んで書面を置いてくると部屋を出て行った。
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