第5章 過去
「」
澤村先輩が私の目の前に立った。
「澤村先輩…。」
潔子先輩に教えてもらった言葉を思い出す。
――――――『熊澤は今はそんな奴じゃない。熊澤は頑張っているんだ。彼女の邪魔はしないでもらえるかな』って言ってたわよ
「体調は大丈夫か?」
「は、はい。大丈夫です。」
「よし、じゃあ今日もマネージャーよろしくな!は自分で考えてちゃんと頑張ってる。俺らは知ってる。だから、あいつらのいうことは気にするな。」
澤村先輩は私の頭をわしゃわしゃと撫でた。
その大きくて暖かくて力強い手で。
「あっ、ありがとうございますっ…。」
ボロボロとまた涙があふれ出た。
「よしっ、もお腹減っただろ!午後の仕事をするならまずご飯を食べなくちゃな!!」
そう言って席に座らされた。
座ると仁花ちゃんがご飯を用意してくれた。
「仁花ちゃん、ごめんね。」
「いえ!!これが私の仕事ですから!!さんが元気になってうれしいです!!」
ニコニコと笑いかける仁花ちゃん
「仁花ちゃん、ありがとう」
「い、いえ!!!」